石垣海上保安部(花井宏泰部長)が8月末時点でまとめた八重山地区の海に関する人身事故者16人(前年同期3件減)のうち12人、また死亡者5人(同2件増)全員がライフジャケットを非着用だった。同部は「沖縄のマリンレジャーシーズンは11月まで続く。レジャーの際はライフジャケットを着用するなど、事故対策を徹底してほしい」と呼び掛けている。
マリンレジャーに伴う事故は夏場に増える傾向にあるが、ことしは例年に比べて発生が少なく、事故者は4人(同7人減)。内訳は▽シュノーケリング中▽遊泳中(シュノーケルなし)▽ボードセーリング中▽スキューバダイビング中|でそれぞれ1人。このうち3人は県外者だった。
マリンレジャー以外の事故のうち、酒に酔い岸壁から海中に転落するケースが2件あった。
同部は、今夏の事故減少を「地道な事故防止啓発活動が事故抑制につながった」と分析。引き続き啓発に取り組む考えを示した。
過去5年間の八重山の海に関する死亡者は37人。マリンレジャーにともなう事故者70人中29人、同死亡者23人中11人が、シュノーケリング中の発生だった。
4日も平久保の石垣島サンセットビーチでシュノーケリングをしていた観光客の男性(61)がうつぶせに浮いている状態で発見され、死亡が確認された。
同部は事故防止策としてこのほか▽シュノーケリングは基礎を習得してから行う▽レジャー時の最新気象情報をチェックする▽飲酒後、体調不良時などは泳がない▽安全な施設が整っているビーチで泳ぐ▽連絡手段の確保ーなどを呼び掛けている。