竹富町議会議員選挙(定数12)の立候補予定者15人に、八重山毎日新聞社が役場移転に関するアンケートで西表大原の本庁舎、石垣支所、出張所(竹富、小浜、黒島、鳩間)のいずれの建設を優先するか聞いたところ、利便性や行政サービスを担保する観点から石垣支所派が9人と過半数を占めた。本庁舎優先は西表の候補者3人にとどまった。
役場移転で町は、現庁舎から行政機能を石垣支所に移した後、本庁舎を移転する計画を進めており、改選後の議会もこれを後押しすることになりそうだ。
石垣支所を推す理由としては「大原への本庁舎を優先させた場合、今の交通網では移動時間のロスが生じて不便になる」、「危険家屋の現庁舎から一日も早く抜け出す必要がある」などの意見が目立った。
本庁舎の移転優先派は「住民投票の結果、建設場所が確保されている西表への移転を優先するべきだ」と主張している。
このほか「出張所優先」「本庁舎・支所の2カ所を同時に建設」「支所・出張所を優先」との回答もあり、各島や地域で意見に相違が見られる。
町は各施設の建設費や今後10年の維持管理費などに係る総事業費を概算で46億円と算出している。
ただ、石垣支所用地の取得が難航しているため、支所の建設費が未確定。予算の見直しも予想され、立候補予定者からは財源面に対して懸念する声も上がっている。