去る19日、久しぶりに野球の取材に行った。向かう車中で、ラジオからSMAPの歌が流れた。「世界に一つだけの花」(作詞作曲・槇原敬之)。ラジオは、こういう偶然性がいい。ボリュームを上げた▼花屋の店先に並んだ/いろんな花を見ていた/ひとそれぞれ好みはあるけど/どれもみんなきれいだね/この中で誰が一番だなんて争う事もしないで/バケツの中誇らしげに/しゃんと胸を張っている▼店先に並ぶ花の情景が浮かぶ。そんな何気ない日常からオンリーワンの大切を説いた曲。他人との比較ではなく、自らの能力を最大限発揮することに一生懸命になればいいと。歌詞の内容にしみじみとしているうち、運動公園野球場に到着した▼第87回夏季軟式野球選手権大会成年の部決勝は、海人とHUBBALLの対戦。海人が初回、4四球に適時打をからめて一挙3点。その後、エラーで崩れかかったが、なんとか持ちこたえ、5回に2点を追加して5|2で勝利した▼各種大会を通じて結成21年目にして初めて手にしたV。遊撃手が暴投して失点を招いたが、2点三塁打で汚名返上、「狙っていた」と胸を張った▼プレー中でもやじが飛ぶが、和気あいあい。長く続いているのも、オンリーワンを尊重しているからだろう。さっき聴いた曲の影響か。(比嘉盛友)
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