子どもたちの長い夏休みも残り少なくなった。笑顔が輝く、楽しい思い出いっぱいの有意義な日々を過ごしているだろうか▼それとも自宅にこもり、スマホのゲームなどに夢中になってはいないだろうか。八重山署管内で少年補導が増加傾向との報道に接し、子どもたちを取り巻く社会環境について考えざるを得ない▼石垣市内でもそうだが、先週休暇を過ごした沖縄本島でもスマホに没頭する子どもや大人たちの光景が異様に映った。モノレールの車中や大型店舗のベンチ、さらには病院の中でも画面の操作に夢中になっていた▼周りを気にすることもなく、うつむいた状態のままで長い時間、没頭している姿がとても気になってしかたがなかった。首への負担は大丈夫だろうか、新たな社会病になりはしないだろうかと心配になるほどだった▼ネット社会においてスマホも正しく使ってこそ文明の利器。依存により子どもの人格形成を壊すことがあってはならず、何よりも子どもを取り巻く環境は、大人社会の投影でしかないことを正しくわきまえたい▼大きな未来性を持つ子どもたちには、光り輝く笑顔が良く似合う。終盤となった夏休みだが、夢や希望、目的を持ち、自信に満ちた笑顔で2学期を迎えさせてあげたい。そのために家庭や地域の教育力を発揮しよう。(鬚川修)
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