新学期が始まり小中高校では期待と希望に胸ふくらませた新入生登校する。学校での楽しみの一つが給食。勉強から解放され一息つけるひとときは多くの子が好きな時間だと思う▼バンナ公園北口側に移転新築した市立学校給食センターが、きょうから小中18校に配送を開始。衛生管理を徹底したドライシステムの調理場はオーブンも導入され焼き物や蒸し物など副菜も多彩になるというからうれしい▼八重山の学校給食は戦後の混乱期から復興へと動きだした1950年に米国からの援助物資の脱脂粉乳で始まり、60年にパン給食の実施、給食センターがオープンした73年から完全給食となった。スタイルも年々変化し、ランチルームでの会食やバイキングもあり様変わりした▼最近は「和食」が世界無形文化遺産に登録されることから給食もパンをご飯に、牛乳をみそ汁の和食中心の献立に変えようという傾向も▼石垣ではゴーヤやモズクなど地場産品を使った献立が月に何度か出るようだが人気はいまひとつのよう。家庭でも郷土料理が少なくなり伝統食をもっと取り入れてという声も聞く▼親にとっても子どもたちが嫌いなものを克服できるありがたい給食。偏食や孤食、外食と食環境が厳しさを増すなか成長期の子どもたちのため栄養、愛情たっぷりのおいしい献立を期待したい。(辻本順子)
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