昨年7月から建設工事が進められてきた㈱八重山食肉センター(代表取締役・中山義隆石垣市長)の新食肉加工施設が20日、オープンする。15日ごろから試運転を始め、20日にオープニングセレモニーを実施する。本格的な供用開始は21日から。処理費用は現行通り。新施設では処理能力が大幅に向上するほか、オンレーン方式の採用で一貫した加工処理が可能となり、郡内の畜産振興につながるものと期待されている。
これまでの施設は1974年に整備されたもの。増改築を繰り返してきたが、老朽化が進んでいた。建築当初は豚のと畜が主流だったため、牛の処理能力には限界もあった。2013年度の処理頭数は牛1676頭、豚2508頭、ヤギ325頭となっている。
新しい施設は、旧施設隣の市有地9070平方㍍に建てられた。建築面積は3340平方㍍で鉄骨造り2階建て。財団法人県畜産振興基金公社の離島畜産活性化整備事業を導入し、総事業費は約25億3000万円。
新施設には大動物(牛、馬)、小動物(豚、ヤギ、猪豚)のと畜解体処理、部分肉処理施設が整備されている。処理能力は1日当たり大動物20頭、小動物50頭。洗車場や車両消毒槽、排水処理施設も完備した。
同センターの川杉國利常務は「処理能力はこれまでの約3倍。これまでは枝肉に加工してから別の施設に移動していたが、新施設では生きた牛を持ち込んだ状態から枝肉、部分肉の加工までを一貫して処理できるため、衛生面の向上にもつながる」と話している。