沖縄県しまくとぅば普及センターが「すまむにで学ぶやいま」を2日間開催した。その第1弾の講師を務めた。島のたこ作りを方言でやってほしいとの申し出。三度の飯より大好きなたこ、一も二もなく了承。了承してから、なぜか不安になった。親子の参加者の中に方言巧者の年寄りが一緒だったら、どうしよう。周到な用意をして臨まなくては。当日、当てがはずれた。参加は幼児、児童が主で大人は指で数えられるほど。仕方がない。すまむにで本日作るたこはカーブヤーと言い、こうもり(かぶる)が羽を広げた形に似ているのでカーブヤーと伝承されている。たこ糸は、ゆーる、なー、ぶー、ぬいちゅと太さや、使われ方での言い方がある。紙はかぶ、竹はたきぃ、尾はじゅうと進めてみたが子どもたちには異邦人が口をパクパクさせている風にしか見えないのか退屈し始めている。こんな時は、実技に入った方がいい。たこ紙に好きな絵を描いてもらい、竹骨を貼り付け、糸目(しゃく)と尾を付けて次々と完成。仕上がりには子どもたちから笑みも。記念の集合写真を撮ることになった。カメラマンが笑顔を要求、チーズに代えて、すまむにで「たくーなりたー」えっ!「タコがゆであがった?」*たこ完成は「かーぶやーなりたー」そうか、みんな腹ペコだったんだ。(仲間清隆)
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