障がい者の就労支援について協議する2018年度石垣市障がい者自立支援協議会の就労支援部会(東金城達三部会長)は2日午後、石垣市健康福祉センターで会合を持ち、県農林水産戦略品目拠点産地に認定されている紅芋「沖夢紫」の栽培を通して障がい者の雇用創出につなげられないか協議し、実現に向けて事業所間の調整などを進めていくことを確認した。市が重点施策として新たに打ち出す農福連携の一環。農業の人手不足と障がい者の雇用という課題の解決に結び付けたい考えだ。
市甘しょ生産組合が中心に生産している沖夢紫は、土産菓子の原料として人気が高いが、供給が追い付かず原料不足となっている。植え付けや収穫はほとんどが手作業で行われており、高齢のため植え付け面積の拡大が難しい農家も。このため、生産拡大を目指す組合は障がい者との連携を検討している。
組合事務局の農政経済課は就労継続支援事業所の担当者らに▽圃場管理、植え付け、収穫時の手伝い▽農地をもつ事業所へ沖夢紫の栽培促進—について説明、理解を求めた。
同課によると、組合に加入すれば沖夢紫の苗を無償で提供し、栽培技術の指導も行う。組合加入費は一律5000円で、芋1㌔当たり1円が組合費にまわる。
部会では「農地のない事業所に土地の借地は可能か」、「小規模事業所が複数でグループをつくって組合に加入できるか」などとの質問があり、同課の担当者は「借地に関しては定めた基準をクリアしていれば可能だと思う。団体での加入は理事会などに諮りたい」と答えた。
協議会の冒頭、部会の役員を選出、副部会長に黒木秀氏を選任した。