環境省は強毒性の外来種「ヒアリ」の侵入を食い止めるため25日午前、石垣港で本年度1回目の確認調査を始めた。早朝から調査の業務委託を受けた県環境科学センターの職員が石垣港内のコンテナ集積箇所を中心にアリを誘引するトラップ100個を設置。この日は時間経過による目視調査を行ったが、ヒアリの侵入はなかった。アリが入ったトラップを持ち帰って顕微鏡で細かな調査も行う。
環境省によると、ヒアリの国内侵入は昨年6月に兵庫県尼崎市で初めて確認。これまでの侵入状況は12都道府県で31事例。県内での侵入は確認されていないが、同省はヒアリが定着している中国や台湾と定期コンテナ航路を持つ国内68港湾で継続した侵入状況の確認調査を行う。
石垣港では本年度2回の確認調査を行う予定で、県環境科学センターの担当職員は「隣の台湾ではヒアリは定着しており、距離が近くコンテナ航路にある石垣でも注意を払う必要がある。水際防止に努めたい」と話した。