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カムラーマを奉納 鳩間島で豊年祭

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子孫繁栄と豊穣を願うカムラーマを奉納した東村=21日午後、鳩間島コミュニティーセンター

 【鳩間】島最大の行事、「豊年祭」(鳩間公民館主催)が20日から3日間の日程で行われている。21日のトゥーピン(当日)は悪天候のため会場を桟敷(さんしき)から鳩間島コミュニティーセンターに変更して各芸能を奉納。子孫繁栄と豊穣(ほうじょう)を願う鳩間島独特のカムラーマやミルク、旗頭、棒術、舞踊が繰り広げられ、桟敷前の海岸で爬龍船競漕(パーレー)も行った。台風10号の影響で郷友会の参加が少なく例年より縮小された奉納芸能だったが、島を挙げてことしの収穫に感謝し、来年の五穀豊穣と豊漁を祈願した。最終日の22日は、大綱引きが行われる。

 21日午前、公民館役員らが初日のユードゥシ(夜通し)の報告を友利御嶽で終えると、大雨が降り会場の変更が決まった。午後、笛の音とともに東と西の旗頭が集落内の「あいざむとぅ」と呼ばれる十字路で合流。

 場所を同センターの庭に移して旗頭を奉納後、東村と西村が六尺棒、振り棒、サク棒を力強く披露した。センター内の舞台では、ミルク節に合わせ西村のミルク行列が登場。後ろの女性が五穀の種子を携えた。

 東村のカムラーマでは、黄色の衣装を着た翁と子どもたちが姿を見せ、歌に合わせて円陣をつくる子どもたちの頭を翁がクバ扇でなでる様子に、会場から大きな拍手が送られた。

 舞踊は当初12演目を予定していたが、郷友会の婦人部が定期便の欠航で参加できずマミドーマ、イニシリ節、鳩間恋歌のみ奉納。パーレーは東が勝利した。

 通事建次公民館長は、船の欠航で参加者が少ないことを残念がり「2年連続で奉納芸能をセンターで行うことは本意ではないが、祭りを続けることが大事。来年は、ことし以上に素晴らしい豊年祭にしたい」と述べた。

 約40年前まで豊年祭に参加していた鳩間島出身の東里淳さん(62)=神奈川県=は、祭りに合わせて帰省し「懐かしくて感激している。伝統芸能を若い人に継承することが大切だと感じた」と感慨深そうに話した。


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