大阪北部地震で小学校のブロック塀が倒れて小学生が亡くなった事故を受け、石垣市内真栄里の70代男性は2日、大浜中学校通学路沿い約40㍍に面した高さ2㍍30㌢のブロック塀の上部を撤去し、1㍍15㌢まで低くした。男性は「大阪の事故を聞き胸が痛んだ。同じことがあってからでは遅い。地域の人も事前に対応してほしい」と呼び掛けた。
国土交通省の資料によると、安全なブロック塀は①高さ2・2㍍以下②厚さ10㌢以上(高さが2㍍超の場合は15㌢以上)③塀の高さが1・2㍍を超える場合は規定の控え壁をつける④基礎部分がある⑤塀にひび割れなどがない⑥鉄筋が入っている―の全てを満たすこと条件。
同所の塀は約30年前に男性が設置したもの。石垣市防災危機管理室から6月29日、「高さが建築基準法に違反する」などの指導を受けていた。
男性は「控え壁もつけたし、鉄筋も内蔵してるので耐震性には自信があったが、万が一があってはいけないと思い撤去することにした」と話した。
大阪の事件を受け同管理室は、市内の危険なブロック塀の所有者に注意を促しているが、鉄筋の内蔵の有無は外から判別しにくいため、「所有する財産が他人に危険を及ぼす恐れがないか、いま一度持ち主が確認してほしい」と自主的な点検、対応を呼び掛けている。