白保集落北側の東海岸沿いで計画されているリゾートホテル建設をめぐり、施設の高さが石垣市の景観形成基準7㍍を超える地上4階建て17・4㍍で計画されていることを、白保リゾートホテル問題連絡協議会(新里昌央会長)が1日、明らかにした。企業側が市・県に提出した開発許可に係る届け出書に明記されている。
連絡協は、しらほサンゴ村で会見し、「風景計画の審査がされず、開発行為審査が終了する手続きは問題」と指摘した。県に対し行政不服審査法に基づく審査請求も視野に入れている。
連絡協によると、市は、土地造成と設備の造成工事開発許可に関する届け出書を県に進達。県は3月28日に開発許可を出している。
連絡協は「土地と建物の開発許可の審査が別だとしても、同時に建築物の審査を行う制度は必要。風景計画の見直しでは高さ制限の実質的な緩和が計画されるなか、大きな矛盾が生じている」と話した。
また、連絡協は、市が風景づくり条例で定める「緑豊かな風景づくり指針」を10年以上策定せずに風景計画の見直しに着手しているとして疑問視。「指針の未策定で風景づくり条例や風景計画に基づく必要な審査と指導は行われていない」とした。
これらも含めて連絡協は同日付で、中山義隆市長と石垣市景観形成審議会宛てに市風景計画見直し案の問題点と是正を盛り込んだ5項目の要望書を提出した。
新里会長は「市風景計画の景観形成基準を一律に全島的に緩和する見直しでは住民の意向が反映されない。市は川平の事例を反省してほしい。石垣島全体の開発に各地域と連動して声を上げたい」と訴えた。