観音堂地区で29日夜、20世帯で組織する「観音堂地区自治会」が発足した。自治会設立準備会(比屋根健代表)が八重山厚生園で設立総会を開き、25人が出席、規約を定めたほか、初代会長に比屋根代表(71)を選出した。地区内の建築物の高さ制限を緩和する市の都市計画景観地区変更については具体的な議論はなく、比屋根会長は「別途、皆さんと話し合いの場を設けて意見を集約する」と述べた。6月中に臨時総会を開き、自治会としての意見をまとめ、市に伝える考え。
市は28日、同地区の変更について「今後、手続きを進めるか否かについては、これまでなかった自治組織が設立される動きもあることから、その意見も拝聴し適切に判断したい」との方針を打ち出しており、臨時総会で集約される意見が尊重される見通しだ。
比屋根会長は「変更案に対して自治会としてどうあるべきか問わざるを得ない。景観については島全体の問題として他地域と連携して守る運動に努力したい。環境は、自然環境と人間がこしらえた人工的な環境がある。どちらも必要なものだが、人間ではつくれない自然環境を壊してまで人工的な環境をつくることには私個人としては許せるものではないと思っている」と述べた。
副会長に選任された小沢正氏(52)は「変更案について市長は自治会に委ねるような感じになっている。自治会として市長と対等の立場で意見を交わし、よりよい観音堂地区にしたい」と話した。
自治会は、生活環境を良好に維持するために必要な共同活動を行うことなどを目的に▽会員相互の親睦▽美的景観の保全・環境美化の整備▽防災・防犯・防火—などに関する事業を実施する。18年度事業計画には美的景観の保全と環境美化の整備に関する事業を盛り込んだ。自治会の区域は新川冨崎・奈良佐地域。
会長以外の役員は次の皆さん。
▽副会長=小沢正▽書記=内海良彦▽会計=片山信也▽監事=小池洋賢