ゴールデンウイーク(GW)も終盤に入り、石垣も大勢の観光客でにぎわっている。行き付けの居酒屋で居合わせたおじいちゃんと孫ら3世代7人の家族連れは、何年か前から貯金しての念願の石垣島への家族旅行という▼こういう家族たちがいる一方で、今年のGWも安倍首相を筆頭に19人中14人の大臣のほか、17人の副大臣や政務官も豪勢に外遊との報道にはイラッとした▼例年「物見遊山の観光旅行。税金の無駄遣い」と批判が強いGWの海外出張だが、特に今年は不祥事が続発し、政権も国会も異常事態に陥っているさ中だけに「あまりに能天気すぎないか」と批判はなおさらだ▼疑惑の中心の首相夫妻はアラブ諸国の反発を買いそうなイスラエルなど中東に。麻生財務相や小野寺防衛相、昼間から公用車でヨガに通った林文科相らは野党の反対を押し切っての外遊だ。その外遊に使われる税金は、首相が1億円超の計31人で総額6億円前後ともいわれる▼疑惑噴出の中での外遊は事の重大性すら認識できない長期政権のおごり、ゆるみ、ごう慢だ。真相が明らかにされないまま今回も安保法などのように冷却期間や外交で支持率が回復するならこの国の人々はおかしい▼明日は子どもの日。うそ、暴言、いじめ、セクハラがまかり通る国にしてはいけない。(上地義男)
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