▽…「私たちの仕事は伝統をつなぐこと。どうやって子どもたちの心の琴線に触れ、ファンを増やしていくか」。石垣市織物事業協同組合の平良佳子理事長はちゃめっ気たっぷりの笑みで、自身が携わる伝統工芸の未来を語った。第26回同組合展が始まり、会場には草木染で豊かな色合いに仕上がった力作がずらり。子どもたちの姿もあり、まずは自分自身の目で工芸品に触れることから始めてみては。
▽…ことしの鳩間島音楽祭は、あいにくの悪天候でフェリーが欠航となり、当日の参加者は上原港から、小型船で鳩間島へ。海上はは北からの向かい波。ブルーシートで身を包むが、船は激しく揺れ、容赦なく打ち付ける波しぶきを何度も顔に浴び、へとへとになってようやく到着。すると、「これが本当の鳩間島ですよ」と笑顔の出迎え。島民の苦労を肌身で感じる船旅だった。
▽…「予想外の肩すかし」と答えるのは観光業界の一人。星空保護区の認定後、期待していた星空ツアーの予約を待つ電話は静かだという。他ホテルと情報交換を続け、行き着いた答えは「保護区認定の周知不足」。行政や観光団体も同意見で、付加価値の高い商品を”どう売る”というビィジョンが見えづらい。認定されれば終わりではなく、「始まり」なのだからだ。