県水産海洋技術センター石垣支所と八重山漁業協同組合は、4月から6月に産卵期を迎えるサッコーミーバイやクチナギなど全魚種の水産資源を保護するため、西表島近海や石西礁湖周辺の6カ所に設けられた保護区域での期間中の漁業、ダイビング、船舶の停泊を自粛するよう呼びかけている。
保護区域は▽インダビシ▽トーシングチ▽マサーグチ周辺▽カナラグチ▽ユイサーグチ▽ヨナラ水道の6カ所。産卵期として全魚種を保護する期間はヨナラ水道が4月17~26日と5月16~25日。それ以外は4~6月に設定し、ブイで保護区域を表示している。
同支所によると八重山地域での漁獲量は、環境の悪化と乱獲により過去20年間で半減。特に産卵期に産卵のために集まった魚を大量に捕ってしまったことが悪影響を与えているという。
同支所の秋田雄一研究員は「漁業者が産卵保護区をつくって産卵群を守る取り組みを始めているが、近年一般の釣り客や個人経営のダイビング、シュノーケリング業者による保護区の違反がみられる」と話す。
同支所では、保護区域周辺での釣りやダイビングをしないよう呼びかけており、見かけた場合は八重山漁協(82—2448)、同支所(88—2255)に連絡。