石垣島が末永く平和な島であり続けられるのかどうか。責任世代の有権者に選択権が託された石垣市長選は、あすから終盤の3日攻防に突入する▼今選挙には新人で前市議の宮良操氏(61)=社民、社大、共産、自由、民進推薦=、現職で3期目を目指す中山義隆氏(50)=自民、公明、維新、幸福実現推薦=、新人で前県議の砂川利勝氏(54)=無=が立候補▼保守分裂三つどもえ選挙の最大の争点は国が進める陸上自衛隊配備計画の是非である。配備について中山氏は理解を示し、宮良氏は反対、砂川氏は住民投票での決着を訴える。三者三様の主張に対し、有権者はどう判断を下すのか注目を集める▼戦後の米軍基地は銃剣とブルドーザーによって土地が接収され、強権的に建設された。今回の基地配備は違う。国から与えられるというものではなく、選挙で基地を受け入れるか、受け入れないのかを有権者が決める▼誰しもの願いは次代に確実な平和を引き渡すことだろう。傍観者は平和を揺るがす脅威の一つと言われる。陸自配備の選択は、島の未来を決定づけるだけに先見の明が問われる▼石垣島を平和の道に導くリーダーにふさわしい人物は誰なのか。後世に正しかったと評価されるように、子や孫の時代に戦争のない平和をプレゼントする大切な一票を行使しよう。(鬚川修)
↧