石垣市議会(伊良皆高信議長)の3月定例会は20日、石垣亨、石垣三雄、砥板芳行、内野篤の4氏が一般質問を行った。自衛隊の配備問題で中山義隆市長は、現段階での個人的な見解の表明を控え、具体化した場合に明らかにする意向を示唆した。当局側は、保育所入所の審査で、保護者が自営業者の場合にマイナス評価となる基準表についても見直す意向を示した。議員からは、観光の戦略・政策を企画立案する部門の強化を求める声が挙がった。
自衛隊問題では石垣三雄氏が「市長の本音を聞きたい。市民にも率直に語ったほうがよい」とただした。
中山市長は「私から誘致することはないが、話があればテーブルについて内容を確認する。その情報をオープンにして市民と議論する。配備の話がきてない現時点でイエス、ノーについて発言する場面ではない」と述べるにとどめた。計画が具体化した場合、議論を経て自らの考えを表明する見通しだ。
▽保育所入所基準や自営業者にも配慮
保育所の入所基準については石垣亨氏が、優先度を点数化する際に使用する基準表が自営業者の場合にマイナス1としていることを疑問視、「自営業者は仕事も忙しく、収入も不安定。ぜひ見直しを」と要望。知念修福祉部長は「自営業者にも配慮した基準の見直しを考えたい」と答弁した。
▽観光戦略に注文も
観光戦略については砥板氏が「市主催のイベントに追われていては、持続可能な観光の発展を立案することは難しい」として、イベントの見直しや人員強化で観光戦略の企画立案能力を強化するよう強く訴えた。
嘉数博仁観光文化スポーツ局長によると、同局が抱えるイベントは年間45件。「土日出勤が多く代休もとれない。職員の健康管理を真剣に考えないといけない状態にある」という。嘉数局長は「長期ビジョンや長期戦略を立てるのが私たちの仕事。イベントの民間移行や開催時期などを含め新年度で精査していきたい」と答えた。
観光に関しては内野氏が、観光施設整備事業の執行体制の強化も求めた。2013年度で約8000万円の予算が執行ができなかったためで、内野氏は「行政の怠慢と指摘せざるを得ない。石垣市は観光立市宣言都市だ」と厳しく指摘、14年度から着実に実施するよう求めた。