石垣婦人会(慶田盛みほ子会長)は29日午後、宮鳥御嶽神司の小川喜美江さん(67)を講師に招き、「自分でできる御願」講演会を石垣公民館で開いた。家庭で行う御願(ニンガイ)の意味や具体的な方法が分からないという会員の声を受け、時代の流れで風化してきている伝統を神司に学ぼうと企画された。
小川さんは、台所の「火の神御願」や「屋敷の御願」について紹介。火の神御願は、旧暦の1日・15日と年末年始の特定の日、屋敷の御願は八重山では2月と12月に行い、御願をする女性の干支の日は避けるなどそれぞれの日取りや供え物、祝詞、基本的な手順などを写真や図、資料などを用いて解説。参加者からは活発な質問が飛んだ。
小川さんは「火の神は日々の行いの善悪を記帳する、現代のパソコンのような役割もあった。遅れてもいいのでそれぞれの都合で、各家の慣例に倣い真心から御願をして」とアドバイスした。