【那覇】22日投開票の第48回衆院選挙は10日公示され、八重山3市町を含む沖縄4区には新人の富川泰全(38)=幸福実現党公認=、前職の仲里利信(80)=無所属=、前職の西銘恒三郎(63)=自民公認、公明推薦=の3氏が立候補を届け出た。先島への自衛隊配備や米軍普天間基地の名護市辺野古移設など安全保障分野を主な争点とした、仲里氏と西銘氏の事実上の一騎打ち。3候補は、出発式や出陣式で第一声を放ち、12日間の選挙戦をスタートさせた。
仲里陣営は午前9時から南風原町の兼城交差点周辺で出発式。緑色の鉢巻をした仲里氏は、支持者らに「県民の声を国政に届ける」と訴えた。翁長雄志県知事や大城一馬選対本部長が連帯のあいさつ。出発後、南風原町や豊見城市などを遊説した。13日に石垣入りし、大川公民館で午後7時から行われる総決起大会に臨む。
西銘陣営は午前8時半から南風原町の津嘉山交差点周辺で出陣式を行い、青い鉢巻をした西銘氏は支持者らに「国民の生命、財産を守るために勝ち抜く」と訴えた。古謝景春選対本部長や島袋大県議らが連帯のあいさつ。西銘氏は本島南部で遊説した。15日に石垣入りし、午後2時から市健康福祉センターで開かれる公明党との合同総決起大会に臨む。
富川陣営は、豊見城市の豊見城交差点で第一声を放った後、石垣島へ移動。730交差点で街頭演説し、「新しい沖縄をつくる」と決意を表明した。17日に釈量子党首とともに石垣入り、街頭で支持を呼び掛ける。
県選挙管理委員会によると、有権者(18歳以上)は9月1日現在、県全体で115万3766人、11市町村からなる沖縄4区は28万6022人。このうち石垣市3万8501人、竹富町3449人、与那国町1377人となっている。
4区以外の選挙区では1区に自民前職の國場幸之助(44)、共産前職の赤嶺政賢(69)、維新前職の下地幹郎(56)、幸福実現新人の下地玲子(59)の4氏、2区に社民前職の照屋寛徳(72)、自民前職の宮﨑政久(52)の2氏、3区に無所属前職の玉城デニー(58)、幸福実現新人の金城竜郎(53)、自民前職の比嘉奈津美(59)の3氏がそれぞれ立候補した。
富川泰全(とみかわ・やすまさ)
1979年5月2日生まれ。那覇市出身。中央大学卒。幸福の科学。幸福実現党沖縄第4選挙区支部長。
仲里利信(なかざと・としのぶ)
1937年3月16日生まれ。南風原町出身。琉球大学卒。92年県議初当選(4期)。2006年から08年まで県議会議長。2014年衆議院初当選(1期)。
西銘恒三郎(にしめ・こうざぶろう)
1954年8月7日生まれ。那覇市出身。上智大学卒。88年県議初当選(4期)。2003年衆議院初当選(4期)。17年8月から経済産業副大臣。