石垣市出身の染織家で国の重要無形文化財・紅型保持者(人間国宝)、玉那覇有公氏の原画をもとに製作されたステンドグラスが7日、開港から1周年を迎えた南ぬ島石垣空港にお目見えした。チェックインロビー西側に設置され、青や赤など鮮やかな紅型模様が空港に彩りを添えている。
全国の駅や空港などにアート作品を設置する事業に取り組んでいる公益財団法人日本交通文化協会(滝久雄理事長)が日本宝くじ協会の助成を受けて製作。石垣空港ターミナル㈱(石垣泰生代表取締役専務)に寄贈した。
ステンドグラスは縦3.4㍍、横7.2㍍。「いのち輝く八重山(やいま)」との作品名がつき、「強い日差しを受けて海や山、すべての命が輝く八重山は、ここを訪れる人たちもまた輝くことのできる島」との思いを込めた。
除幕式が同日、空港内で行われ、玉那覇氏の次男で同じ染織家の有勝さん(45)が出席。「紅型がステンドグラスとコラボするのは初めて。うれしいし、ありがたい。職人の技の高さに感動した。父も楽しみにしていたが、体調を崩して来られなかった。近いうちに見てもらいたい」と話した。
石垣代表は「利用者に感動と癒やしを提供でき、空港のシンボルとして末永く愛されると確信する。空港に宝物ができた」と喜んだ。
式には宝くじ協会の河野正一常務理事、交通文化協会の吉田文成参与、中山義隆石垣市長も出席した。