【竹富】竹富町観光協会では近年関心が高まっている八重山の星空を観光資源にしようと「星空を観光資源にする会」を24日夜、竹富島まちなみ館で開いた。
宮地竹史石垣島天文台所長が「南の島の美ら星を観光資源に」をテーマに講話。スライドを使って紹介しながら「北緯24度に位置する八重山は21個ある一等星は全て見られ、88星座のうち84個まで見ることができる。ジェット気流の影響による空気の揺らぎが少ないので国内では天文学の研究に欠かせない場所」と強調。
また「星は暮らしの中で時季を知る目安で民話、歌謡、舞踊などに数多く取り入れられている。ゆくゆくは世界自然遺産、文化遺産を目指す価値がある」と説明した。
講演後、会員から星空に対する理解を深めるためガイド養成講座を開設してほしいとの要望に、新田長男副会長が「一括交付金の活用など来年度事業で講座を開設し、再来年度には宿泊施設と提携して商品化したい」と述べた。
商品化への可能性で宮地所長は「殺伐とした時代だからこそ星空へのロマンがかき立てられる。直行便が多くなったため八重山の魅力として特化できる。特に光害がない竹富町の島々は可能性が大いにある」と話した。
会場には観光関連業者や関心のある島民30人が集まり、宮地所長の軽妙な話に星空への思いを深めていた。