2013年4月の学科改編時に八重山農林高校(渡久山修校長)に入学し、今年3月に卒業する第1期生84人の進学率が8日時点で51%と、初めて就職率を上回った。同校は、学科の名称変更と同時に進学を目指すAS(アグリスペシャリスト)クラスを導入した成果が数字に表れた、としている。
同校では学科改編以降、生徒の希望を受けて2学年から、普通教科を充実させるASクラスと、農業実習を充実させるAT(アグリテクニカル)クラスに分けて授業を行っている。
卒業生84人のうちASクラスは21人。このうち進学18人(86%)、就職3人(14%)。ATクラスを加えた全体の進学は43人(51%)、就職は20人(24%)となっている。
進学者43人のうち大学11人、短大4人、専門学校28人。大学では、3年連続で琉球大学農学部に合格者1人を輩出したほか、初の指定推薦校となった東京農業大学地域環境科学部森林総合学科にも1人の入学が決まっている。
琉大に進学する宮城はづきさん(アグリフード科)は「高校の3年間、バニラや発酵の研究をしていたので大学でも微生物や発酵を勉強し、卒業後は食を通して沖縄の健康長寿の復活に貢献したい」、東農大に進む米盛英博君(グリーンライフ科)は「大学では森林やキノコなどについて学び、卒業後は石垣島に戻って森林の素晴らしさを伝えたい」と意気込んでいる。