県八重山土木事務所は28日午後、八重山合同庁舎会議室で第8回新石垣空港建設工法モニタリング委員会(委員長・上原方成琉球大学名誉教授、委員7人)を開き、2012年度モニタリング調査報告と13年度モニタリング調査内容を確認した。建設工事が完了し、赤土流出や地下水への影響が見られないことから、今後のモニタリング結果は事後調査検討委員会で確認していくことになった。
同委員会は新石垣空港整備事業にかかる赤土流出防止対策や地下水保全対策、滑走路下の空洞対策工モニタリング調査結果について専門的な立場から助言を行うもの。
この日の会議では12年度モニタリング調査報告と13年度モニタリング調査内容を確認した後、空洞内への地震計設置や道路トンネルの点検を参考にした空洞対策工の維持管理計画案について意見を交わした。
地下水の水質分析ではこれまで21項目で調査していたものを今後は10項目で実施。空洞対策工への地震計設置など13年度のモニタリング調査内容の説明があり、委員からは「開港に伴い、油分や重金属類が検出されないか注意してほしい」と要望があった。
上原委員長は「公共資本の維持管理や、モニタリングは石橋をたたいて渡る気持ちで取り組んでほしい。今後、委員会は開かれなくても各委員で事後調査についてもフォローしてほしい」と述べ、事後調査への協力を求めた。
八重山土木事務所では、地下水の水質分析については今後のモニタリング調査結果を事後調査検討委員会で確認。空洞対策工についてはモニタリング調査を継続し、同委員でもある岩盤工学を専門とする渡嘉敷直彦氏に報告し、指導・助言を得るとしている。