石垣海上保安部は16日にプレジャーボート「琉宜丸」(0.9㌧)で釣りに出たまま行方が分からなくなっている石垣市新川の会社員、新垣宜豊さん(57)の捜索を21日も行ったが、発見できず、捜索を打ち切った。
妻の恵子さん(57)は同日夜、当時の宜豊さんの様子について「釣りに出掛ける前、二人で海の様子を見に行った。何も変わらない朝だった」と振り返り、「天気が良いときは一人や仲間とよく釣りに出掛ける。仕事も好きだが、釣りも好き」と話した。
父の行方が分からなくなったと知った次男の宜朝さん(30)は「知り合いの漁船で島を回り、海岸線を歩きながら探した」と話す。
捜索打ち切りについて恵子さんは「家族として妻として、気持ちが許す限り探したい。どんな形でもいいから生きていてほしい」と願い、長男の宜寿さん(35)は「海保や捜索に携わってくれた方々に感謝している」と話した。
海保によると、この日は第11管区海上保安本部石垣航空基地のヘリ1機と航空機1機が石垣島から与那国島まで広範囲にわたって捜索。また、台湾の海保にあたる機関にも捜索を依頼した。