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オニヒトデ大発生収束か 7年間で72万匹余駆除

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オニヒトデを駆除するダイバー(八重山ダイビング協会提供)=2014年1月18日、名蔵湾

 2008年から大発生が確認されていたオニヒトデは14年までの7年間で72万6896匹が駆除され、大発生がほぼ収束したとみられることが、八重山ダイビング協会(安谷屋正和会長)のまとめで分かった。14年の駆除数は11年のピーク時の8%未満となっており、協会によると、大発生による被害はみられなくなっているという。30年前の大発生に比べ、石垣島周辺で被害が増加したが、名蔵湾の半分以上と石西礁湖の北側の大半が保全され、食害を受けた竹富南は回復基調にある。

 協会によると、30年前の対策は間引き駆除で、これがサンゴ礁を荒廃させたといわれた。このため、今回は各実施団体がポイントを絞って集中的に駆除を行い、一括交付金などの活用で人海戦術を展開することができた。

 さらに酢酸を注入するだけの方法の導入により駆除効率を上げ、スキンダイビング駆除からスキューバダイビング駆除に代わったことで駆除の海域と深さも拡大した。

 同協会の佐伯信夫環境対策委員長は29日、石垣港湾合同庁舎で開催された八重山環境ネットワークの2015年度総会で「収束した可能性が高い」と報告、「石垣島周辺で被害が大きかったが、サンゴは再生する。モニタリングをして再生能力を証明してもらいたい」と要望した。

 環境省那覇自然環境事務所石垣自然保護官事務所の若松徹上席自然保護官は「名蔵湾のコモンシコロサンゴの調査をしたが、名蔵湾のサンゴはまだ分かっておらず、調査して再評価したい」と話した。

 一方、陸域から流れ出る多量の栄養塩がオニヒトデ大発生の要因といわれており、協会は「石垣島からの栄養塩は増加しており、今後もオニヒトデ大発生は予断を許さない」として陸域対策の重要性も指摘している。

 08年から14年までの海域別駆除数は▽石垣島周辺=51万1171匹(70・3%)▽石西礁湖=10万7314匹(14・8%)▽西表島=10万6891匹(14・7%)▽波照間島=1520匹(0・2%)。


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