水稲などに被害を与えているカピバラの捕獲に、石垣市が頭を痛めている。県から3月18日付で有害鳥獣の指定を受けて以降、目撃情報が名蔵白水からバンナ岳近くの浦田原へと拡大、出没箇所が広範囲にわたっているためだ。出没回数の多いところでワナを仕掛ける必要があることから、農政経済課(82―1307)では目撃情報の提供を呼びかけている。
カピバラは2013年3月、新川川周辺で初めて確認されて以降、たびたび同周辺で目撃されていたが、今年3月には大田原、白水、浦田原など名蔵周辺で出没して稲を食い荒らす姿が目撃されており、行動範囲はかなり広いとみられている。
2頭いるのではないかとの見方もあるが、県猟友会八重山地区猟銃会の安田喜禮地区長は「足跡をみる限り1頭」と推測する。
市はワナによる捕獲で県から有害鳥獣の指定を受けている。指定箇所は名蔵地域で、捕獲期間は1年。
ワナは縦1.5㍍、横2㍍のクジャク用箱ワナの使用を予定。市有害鳥獣対策協議会が20基所有しており、今後、目撃情報の把握に努めつつ、具体的な捕獲方法や捕獲場所を検討する。