石垣市子ども会育成連絡協議会(根原憲永会長)のジュニアリーダー研修「戦後70年戦跡地めぐり」が22日、旧石垣空港近くの戦闘機格納壕(ごう)や平喜納飛行場の関連壕など石垣島内9カ所で行われ、市内の幼稚園児から小学5年生まで21人が参加した。同協議会では毎年、ジュニアリーダー研修で故郷の民話めぐりなどを行っており、今年は戦後70年の節目に合わせて戦跡めぐりを行った。石垣島で起きた戦争を風化させないようにする目的。
講師は八重山の歴史に詳しい松島昭司さんが務め、真栄里・川良原地区の平喜納飛行場の関連壕では、平得の住民や朝鮮の人たちが壕ほり作業を行ったこと、戦闘機格納壕では米軍の飛行機に攻撃されないように必死で隠していたことなどをそれぞれ説明した。
陸軍第28師団第3野戦病院に従軍して亡くなった人々のために建立した暁之塔や八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑なども訪れた。
山内琉大君(石垣小5年)は「自分たちが住んでいる石垣島に戦争に関わるものがこんなにたくさんあることに驚いた。戦争はどこか遠い国のことだと思っていたが、身近なものだったと感じた」と話した。
松島さんは「戦争は人と人が殺しあう悲惨なもの。二度と起こさず、いつまでも平和であってほしい」と述べた。