アルコールや薬物依存症者を抱える家族がその対応について学ぶ「アルコール・薬物依存の家族教室」(八重山保健所主催)が12日午後、八重山合同庁舎1階会議室で開かれた。教室では、自らも薬物依存症だった一般社団法人沖縄ダルク代表理事の森廣樹氏が自身の体験も交え、家族が依存問題に向き合うための取り組みなどについて説明した。
森氏は、依存症の人は自分で依存を認められず、仕事にも行けなくなり家族や周囲が振り回されてしまう実態を紹介。その上で家族が生活費を工面したり、仕事を探してあげるなどの手助けが依存者に「なんとかなる」と思わせ、かえって回復を遅らせてしまうことがある-と指摘した。
また、自身の体験から「家族が私の病気について学んでくれたおかげで、適切なタイミングや言葉でうまく治療につなげてくれた」と話し、依存症について理解することの大切さを訴えた。