保育園こどもの家(仲本敦子園長)=平得40の1=のシンボルとなっている大木のガジュマルが園舎新築に伴って引っ越すことになり、26日から作業が始まった。当初は園庭から姿を消すことになっていたが、卒園者や保護者から「たくさんの思い出が詰まっている」と惜しむ声が相次ぎ、工事期間中は別の場所で過ごし、新園舎完成時に再び戻ってくることになった。
ガジュマルは仲本園長の夫・孝さん(55)が開園翌年の1987年5月に植えたもの。農地の土地改良事業で撤去されたものを移植した。当時は樹高約2㍍だったが、今では10㍍以上に成長。枝ぶりがよく、直径15㍍以上に及ぶ円形の木陰をつくり、子どもたちの格好の遊び場所となっていた。
この日は移植に備えて枝打ちされ、根元から掘り出された。これで引っ越しの準備が完了し、27日に八重山支庁近くの土地に移される。
仲本園長ら家族が作業を見守った。仲本園長は「ガジュマルの下で子どもたちがいっぱい遊んできた。ガジュマルには力を蓄えて待っていてほしい。再び戻ってきたら、子どもと一緒に成長し、また元の姿に戻ってほしい」と話した。