石垣市が約6億3000万円を投じて整備した遊漁船専用の係留施設、石垣漁港フィッシャリーナは1日から供用開始され、浮桟橋48隻分のうち22隻、駐艇場23隻分のうち10隻に利用されている。水産課によると、現在は漁港区域内に係留している遊漁船の利用を優先。10月から広く利用者を募ることにしているが、八重山ダイビング協会(安谷屋正和会長)は「使いたくない」と反発している。
市水産課によると、フィッシャリーナは、石垣漁港内に係留する遊漁船やダイビング船が増大したため、漁港内の混雑を解消し安全性を確保しようと、漁港区域内に設けた係留施設。小型船用の浮桟橋47㍍(14隻)、大型船用の浮桟橋85㍍(34隻)が整備されている。
9月は漁港区域内に係留している漁船以外の船舶に優先的な利用を促しており、10月から広く利用者を募る予定だ。
これに対し、同協会は浜崎マリーナと比べ利用料金が2倍から7倍になっていると指摘、「利用料が高く設定されている」「事前の説明がなかった」と反発。
利用料金は6月議会で賛成多数で承認され、市は8月20日、協会の会員らを対象に説明会を開催したが、安谷屋会長は「決まった後に説明会を開催するのはおかしい」と納得していない。
市は「利用料金は議会でも認められた。(県内のフィッシャリーナで一番安いという)実情も踏まえ、理解してもらいたい」(平良守弘水産課長)としているが、同協会は係留費の低減を求めて1万人以上署名を集めており、安谷屋会長は「なるべく早く1万人の署名をもって要請したい」と話している。