【新城島】竹富町が整備を進めてきた新城島防災施設がこのほど完成した。新城島上地の上地小学校跡地に整備したもので、人口13人(8月末現在)の地域住民の集会施設として活用していく。21日に落成祝賀会を開き、地域住民や郷友会員総出で完成を祝う。
同集落は海抜4㍍で、津波の際に近隣で避難場所を確保することが難しいため、一時的な避難場所を確保するために整備。海抜13㍍の2階屋上部分に避難できるように外階段を設置し、2階部分には備蓄庫も整備した。自動体外式除細動器(AED)も設置する。
町の2013年度繰越事業で整備。鉄筋コンクリート造り2階建て。建築面積225平方㍍。総事業費約8500万円。
同施設用地は企業用地だったため、新城公民館(本底重男公民館長)が施設建設に向けて全国の出身者から寄付金を募って用地を取得した経緯があり、同公民館では「出身者の皆さんに負担をかけて申し訳なく思うが、無事に島の集会施設ができた」(本底館長)としている。
本底館長は「新城島では、伝統行事を守っていくことで地域の出身者が集い、島を守ることにつなげている。行事の際に拠点となる集会施設の完成を郷友と一緒に喜びたい」と話した。