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議員は存在感示せ

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■公約や政策、着実に実現を

 3市町議会議員選挙の開票が7、8日に相次いで行われ、住民に代わる監視機関として行政のありようをチェックし、さらに住民の声を行政に反映させる役割を担う新しい顔ぶれが決まった。3市町ともやはり現職が強みを発揮し多数を占めたが、その中で「26歳の挑戦」を掲げた若者や女性らも初当選を決め、マンネリ化し閉塞(へいそく)感漂う議会に新風が期待される。

 改選された議員は今月29日から新たな4年間の活動を開始する。現職・新人ともぜひ選挙中に訴えた公約や政策を着実に実行し、さらに議員定数や報酬、議会ごとの日当削減など身を切る議会改革にも積極的に取り組み、くれぐれも「何をしているかわからない議員」とか、「なぜそのような人が議員に」と陰口を言われるようなそういう存在感の薄い、支持者の期待を裏切る議員にはなってほしくない。

 議員や議会には、今回過去最低の70%に落ち込んだ石垣市の投票率に表れたように不信感は年々確実に高まっている。それだけに選挙公約や住民の訴えを行政と一緒に着実に実現し、住民の期待に応える真に住民の役に立つ存在感のある議会、議員になって信頼を取り戻す努力が求められている。

 

■リスクは避けるべき

 今回石垣市では、野党革新の弱体化で与党が14対8と安定多数を確保したが、中山義隆市長には国政のように数の力で強引な市政運営は似合わない。近く具体化するだろう自衛隊配備も、新空港開港でようやく好調に転じた観光産業を危機に陥れるリスクを市長が自ら負うような対応は、それは与党議員も同様絶対に避けるべきだ。

 注目の竹富町は与党5、野党4、中立3で川満栄長町長が悲願の与野党逆転を果たした。今後中立の動向に左右されるが、従来よりスムーズな町政運営が望める。ただこれまでの対立を教訓に規範意識を持って議会側と常に対話する謙虚さがなければ、前回同様与党・中立から新たな離反もありえる。

 与那国町は今回、3対3の与野党同数となった。これは前々回のオール与党、前回の与党多数の数の力で反対派を封じ込めて自衛隊誘致など強引な町政を進めて来た外間守吉町長への町民の批判、不信の表れといえるものだ。

 既に自衛隊配備に向けた工事は始まっているが、今からでも住民投票条例を制定し、民意を確認すべきだ。

 

■議員としての心がけ

 政治家の皆さんには確かに不信感もあるが、しかし世の中を良くするのも悪くするのも政治家であり、期待はそれ以上だ。そこで住民の代表者である議員の皆さんにあらためて求めたいのが、これは以前にも列記したが、本土のある議員の議員としての心がけの次のような自らへの問いかけだ。

 それは▽毎議会一般質問しているか▽政策実現はどれくらいできたか▽公約以上の活動をしているか▽自分は規範意識を守り法を犯していないか▽違法をきちんと追及しているか▽利益誘導・不正な口利きや働きかけをしていないか▽威張ったり、ごう慢な態度をしていないか—などだ。

 3市町の議員もこれらが実行されるなら、確実に市民や町民の期待に応える存在感のある議員になれるはずだ。


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