石垣市健康福祉センター内にある子どもセンター(所長・運道徹児童家庭課長)は2010年2月のオープン以来、年間2万人以上に利用されている。13年度は2万5408人(12年度2万2184人)を数え、前年度から3000人余り増えた。ニーズは年々高まっているが、センターから離れている地域の子どもたちにとっては利用しにくいため、同課は館外活動「とびだせ児童館」の拡大を検討している。
センターは児童福祉法に基づいて設置されたもの。月~土曜日の午前10時から午後6時まで、健全な遊び場の提供、情操指導、クラブ活動などを行っており、0~18歳の児童が利用できる。13年度は乳幼児4813人、幼稚園児3375人、小学生4982人、保護者1万2118人が来所した。
とくに島外から移住してきた人たちの利用が多く、保護者の交流の場になっているようだ。5年前、夫の転勤で移住した古波鮫(こはざめ)若奈さん(36)=登野城=も7歳の長女、5歳の長男とともに訪れている。
「石垣には親戚がいないので、ここを利用している。いろんな遊びが覚えられ、遊びの幅が広がる。指導員もいるので安心して遊ばせることができる」と話す。
ただ、施設はもともと児童館を想定したものでなく手狭。しかも、一カ所しかないため、保護者のニーズに十分に応えることができていないという。運道課長は「地域の公民館などを活用し、とびだせ児童館を来年度から広げていきたい」と話している。
子どもセンター副所長の山里世紀子さん(児童厚生員1級指導員)は「最低でも中学校区に1カ所ずつ、市街地では3カ所必要だが、すぐには無理なので、とびだせ児童館の充実を図りたい。そのためには人材の確保が必要だ」と訴えている。
センターは4人態勢で対応。週2回、真喜良第2団地の集会施設で午後1時から同5時まで館外活動のとびだせ児童館も実施している。