【西表】環境省西表野生生物保護センター(福田真自然保護官)は26日未明、西表島高那の県道で交通事故に遭ったとみられるイリオモテヤマネコの幼獣を保護した。ヤマネコの交通事故は今年3件目、うち2匹は死んでいる。保護されたのは生後数カ月の幼獣で額付近にすり傷などがあるが骨折はなく、同事務所では経過を観察することにしている。西表島古見と高那地区では7月から子ネコの目撃情報が多発しているため、ドライバーに注意を呼びかけている。
同センターによると、保護されたのはメスの幼獣で体重1500㌘。26日午前1時4分ごろ、大原向けの車線中央で横たわっている個体を通りがかったドライバーが発見、同センターに通報し、保護された。
額のすり傷と瞳孔の開きが左右で違うなど頭を打っている可能性が高いが、同日夕にはゲージの中を動いているという。
ヤマネコの交通事故は昨年、過去最悪の6件発生。今年はすでに3件の事故が起きている。8~11月は子ネコが母ネコの元を離れる分散期にあたるため、事故に遭いやすい時期となっている。
同センターの福田保護官は「西表島で運転する際はスピードを控えるとともに、野生動物の飛び出しに注意してほしい。特にヤマネコの目撃が多発している区間には標識を設置しているので配慮してほしい」と呼びかけている。
ヤマネコの目撃や事故情報などは同センター(85—5581)まで。