待機幼児の解消には、保育所の数や保育定員数を増やすなどの方策が考えられるが、いずれも保育士が十分居ての話▼市内の来春採用予定の保育士は公立、認可だけで十数人になるという。そこで認可10保育園の関係者がこのほど県内の保育士養成学校を訪ね、求人活動を展開した▼できるだけ八重山出身の子どもたちをと臨んだものの学校によってはゼロ、居ても1、2人という現実に直面して一同考え込んでしまったようだ▼与那国の親たちが子どもの高校進学に際し、送金するなら石垣島も本島も本土でも同じなので、見聞を広めるなら都会でと本島や本土の学校受験を勧めるように、島の保育士になりたい子どもたちもそのほとんどが本島を飛び越して本土へ進学しているのだろうか。それとも近年、就職先で人気の介護士の方へ流れてしまい、保育士は成り手が減ってしまったのだろうか▼現実的には給与など待遇面の問題はないだろうか。住居でも地元出身なら親元から通うことで家賃の心配をしなくてもいいが、島外出身者では、その分かさむことになり、手当を支給するなど一計を案じなくてはならないだろう。久米島では、町が家賃を補助して本島や本土出身の保育士を温かく迎えていると聞く▼介護の仕事も大事だが保育の仕事は、もっと大事。(仲間清隆)
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