竹富町自然環境課(小浜義也課長)は、インドクジャク基礎調査の一環として3~6月にかけ、黒島と小浜島でそれぞれ約10回、実証的にクジャクの卵探索犬を導入した駆除作業を行い、計116個の卵を駆除した。
クジャクは農産物や在来の動植物に被害を与えることから、環境省の要注意外来種生物に指定されている。
今回の駆除作業には、沖縄本島でマングースの探査犬を育成している南西環境研究所(田中順一代表)のコーギーとラブラドールレトリバーの2頭と犬を誘導する同所職員が参加した。116個の卵を発見、駆除したことで探索犬の有効性が実証された。
また、これまで不明だったクジャクの繁殖期の生態や産卵場所などに関する基礎データも収集した。
同行した同課の與那城博さんは「クジャクは倒木の陰ややぶの中などで卵を産んでおり、人が探し出すのは困難な場所が多かった。卵を産む場所が分かってきたので、次回からは効率的に駆除できる」と話した。
同課では、今回の調査結果をもとに次年度以降、クジャク探索犬を本格的に導入したい考えで小浜課長も「次年度の繁殖期から箱ワナ捕獲、猟銃駆除と併せて卵の駆除を実施し、早期のクジャク撲滅を推進して町内の生物多様性保全の推進を図りたい」と述べた。