㈲安栄観光(森田安高代表取締役)は5月31日から創立50周年事業の一環で、定期船のチケットを同社販売カウンターに立ち寄らず、スマートフォンで事前予約・決済が行える新サービス「スマート乗船」を行っている。これまで、乗船券は同カウンターで購入する必要があったが、混雑時には待ち時間が20分近くかかることもあった。事前購入システムの導入で、チケットレス乗船を展開していく。現在、竹富町離島住民割引運賃にもサービスを適用させるため町と調整を進めている。
サービスは、同社のホームページ(HP)から会員登録(ログイン)を行い、案内に従って事前予約・クレジット決済で搭乗券を購入する。購入手続き完了後、乗船用QRコードが発行され、乗船当日に船乗り場で船員へQRコードを提示し専用端末で読み込んでもらい乗り込む。
スマート乗船システムのメリットは▽これまで当日しか購入できなかった乗船券を事前に決済購入できる▽販売カウンターをスルーして乗り場へ移動し乗船可能▽販売カウンターの混雑解消や密の防止▽チケット紛失の解消、ペーパーレス化の促進▽乗客の乗り間違え防止―など。
キャンセルは原則として乗船前日の午後6時までに登録したマイページから行う。HPから予約することで、乗船運賃から5%引きされる。
23日午後、離島ターミナルでサービスを紹介した森田代表は「県内では初となるサービス。利用状況もホームページ予約の9割の方がスマート乗船を利用されている。購入のため並んでいた時間の有効活用や乗り間違え防止につながってほしい」と期待した。
国内では、新潟県佐渡市「佐渡汽船」や東京都「東京都観光汽船」もチケットレス乗船を実施している。