沖縄戦から76年を迎えた「慰霊の日」の6月23日、県内では戦没者を追悼する式典が行われ、鎮魂の祈りに包まれる。八重山3市町では、6000人余りもの罪のない人々が犠牲になっており、各地で追悼式が行われる。ことしも新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小して実施。昨年同様に参列者を関係者や案内者のみにしたり、児童生徒の参加なども見合わせる。
石垣市は、午後3時から八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑で八重山戦争マラリア犠牲者追悼式、午後3時半から八重守之塔で石垣市全戦没者追悼式並びに平和祈念式、竹富町は午前9時から竹富島・町出身者慰霊之塔で町戦没者追悼式、与那国町は正午から与那国小学校にある平和之塔で町戦没者追悼式をそれぞれ行う。
石垣市では式典は関係者のみの参列とし、式典が終わり次第、一般の自由焼香を実施する。
竹富町では、来場する際は、マスク着用などの感染予防対策を呼び掛けている。
与那国町では児童生徒の参加を取りやめ、関係者のみの式典を執り行う。
糸満市にある平和祈念公園内の平和の礎に刻銘されている戦没者数は、6月時点で石垣市4405人、竹富町1146人、与那国町701人。
このうち軍の命令によりマラリアの有病地帯へ強制疎開させられ「戦争マラリア」で死亡した住民は、3600人余りに上る。
3市町では「正午からのサイレンに合わせ、先の大戦で犠牲になった御霊の冥福を祈り、黙とうしてほしい」と呼び掛けている。