新型コロナウイルス感染拡大に伴い医療提供体制が逼迫している県立八重山病院に7日、岩手県立中央病院から派遣された坂本和太医師(42)が応援に入った。「現地の負担軽減に」と意気込み、コロナ治療のほか通常診療の代診など与えられた業務には何でも対応する。期間は今月20日までの予定。
坂本医師は岩手中央の総合診療科で勤務。2005年に3カ月間、研修医として沖縄県立中部病院、八重山病院、波照間診療所で勤務経験がある。今月に入って岩手県が沖縄県から医療支援要請を受け、まっ先に志願した。
「沖縄県、八重山医療圏の現状は深刻。東日本大震災の時にも岩手は沖縄県から診療応援でお世話になっているので、少しでも八重山や沖縄県に恩返しをしたいと思い手を挙げた」と説明。「コロナ患者さんの診療はもちろん、コロナ患者さんの診療で負担のしわ寄せがきている一般診療のバックアップなど、やれることは何でもお手伝いしたい」と意気込みを語った。
「可能な限り現地スタッフの負担軽減になるよう、いかなる部署に派遣されても医師として尽力したい。今後、岩手県が今の沖縄のような状況にならないとも限らない。限られた期間でいろいろなことを学び情報発信をできれば」と述べた。
八病院麻酔科部長の上原真人医師は「八重山病院のマンパワーが不足しているところなのでとても感謝している。期間限定だが、彼が岩手でやってきたことを我々がもらいながら20日までの間、コロナの対応をしていきたい」と話した。