中学2年のときの暑くなり始めた頃だったか。所属していた野球部の練習中、いつものように「集合」と声がかかった▼ウオーミングアップ、キャッチボール、トスバッティングなどを終えた後の外部コーチを交えてのミーティングだった。そのときまでにかなり動いている。汗だくだく。円陣になってアドバイスを聞いていたとき、いきなり気分が悪くなった。吐き気がして目もくらくら。立っておれず、思わず両手を両膝についた。記憶はそこまで▼意識が戻ったときには、地面から先輩や同級生の顔を見上げていた。後から聞くと、いきなり頭から地面に突っ伏したのだという▼介抱されて木陰で休んだ。近くにあった蛇口から直接、水を飲んだ。練習している仲間を横目に悪いなと思いつつ「あー、おいしい」と独りごち。当時は自由に水が飲めなかったのだ。あっという間に元気を取り戻した。でも、もったいない、いつでも水が飲める、きょうは休もう…。そんな記憶がある▼沖縄地方は5日に梅雨入りしたが、まとまった雨がなく、高温多湿の状況が続いている。この時期、まだ暑さに慣れていないせいか、脱水が進行しているのに気付かず、熱中症になるケースが増える傾向にあるようだ▼部活でも仕事でも自宅でも、水分補給は小まめに。(比嘉盛友)
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