県内で新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受け県は19日、緊急事態宣言を国に要請することを決めた▼県外から大勢の観光客が来県した5月の大型連休以降、感染者数が急速に増加。変異株への置き換わりもあり、18日の168人、19日には203人と、2日連続で過去最多を更新、収束の気配を見せない▼県内では石垣市を含め16市町に「まん延防止等重点措置」が適用され、飲食店などに午後8時までの時短営業が要請されているが、一部で時短に応じない店もあり、その効果が十分に表れていないのが実情だ▼県は、逼迫(ひっぱく)する医療体制の現状を踏まえ「休業要請・命令」など、より強い措置を講じることができる「緊急事態宣言」の適用を求めることに。認められた場合、酒類を提供する飲食店に休業を要請するなど、これまで以上に厳しい措置で感染防止に臨む方針だ▼感染は、八重山でも急激に拡大している。19日には15人の感染が確認され、5月に入っての感染者は119人となった。飲食店や模合、バーベキューなどで複数の感染が確認され、家庭内で広がるなど、市民の感染防止に対す油断、危機意識の低下がありそうだ▼医療崩壊を引き起こす前にいま一度、市民一人一人に感染防止対策の徹底が求められている。(下野宏一)
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