【那覇】県建設業協会八重山支部(黒嶋克史支部長)は21日、県に八重山管内の公共工事の地元優先発注など6項目を要請した。
當銘健一郎土木建築部長は、本年度に八重山で昨年の約2倍に当たる43億円の公共工事が計画されていることを説明。この上で「2013年度の八重山地区の実績は件数で23%。金額で89%が地元で受注した。本年度は件数で98%、金額で93%以上が地元で受注できるように計画している」と述べた。
當銘部長は、地元でできる工事には優先発注の考えを示したが、竹富町の航路しゅんせつなど特A業者でないと難しい工事に関しては理解を求めた。
要請で黒嶋支部長は「八重山では南ぬ島石垣空港の開港で観光関連業界は活況を呈しているが、建設関連業界は厳しい状況」と説明し、石垣市と竹富町、与那国町における渡航費など適正価格での積算を求めた。
當銘部長は本年度から「石垣市は県単価を採用する。離島では見積もりで業者の単価を比較し、現場管理費か費用を加算する変更増で対応する」との考えを示した。
A等級企業の請負金額の上限1億5000万円を3億円に引き上げる要請には「県全体の話なので簡単に上げるわけにはいかない。支部の要請は建設業協会と議論していきたい」と述べるにとどめた。
要請に同行した砂川利勝県議は「(要請は)県が対応すれば実現できないものではない。地元企業を育てるためにも後押しをお願いしたい」と求めた。