石垣市北部農村集落の活性化を目的に第2回石垣北部じょーとーむん祭り(同協議会主催、市花き拠点産地協議会共催)が24日、野底栄公民館周辺で開催された。北部地域で採れた野菜をふんだんに使い、北部地域の学校給食メニューを再現した「北部給食食堂」が一日限定でオープン。行列ができるほど人気を集めた。サバニや島花ブーケ作り、命草講習会などの体験も味わえ、来場者たちは北部の魅力が詰まった催しを楽しんだ。
同祭りは2017年に続いての開催。今回、メインの北部給食食堂は北部産の野菜にこだわり、ニンジン、ほうれん草、トマトなど10種類以上をメニューに使用。汁そばセット(島野菜とパパイアのあえ物・ミルク餅・牛乳)、揚げパンセット(アホスープまたはミネストローネ・野菜グラタン・牛乳)200食は、あっという間に完売した。
場内の縄ない作り、シャンティーガーデン、伊野田おっかあ市の各ブースもにぎわい、ステージで舞踊や合唱、いきいき百歳体操が披露された。同協議会の我喜屋隆会長、中山義隆市長(代読)もあいさつし開催を喜んだ。
約30世帯、人口約80人が暮らす栄地区の魅力について金城秀樹栄公民館長は「この地域の良さは人。こうした協力態勢が取れるのも、住民の理解があってこそ。このイベントをきっかけに、多くの方に栄地区のことを知ってほしい」と誇らしげに話した。
栄地区で飲食店と宿泊施設を営む福原浩幸さん(46)は「栄で採れた野菜は味もしっかりして、生産者の顔が見えるので安心して使っている」と話した。
家族4人で来場した大底由香さん(30)=新栄町=は「給食食堂を目当てに家族皆で来た。こんなにおいしい給食を食べられる北部の子どもたちがうらやましい」とスープをすすった。ネギが苦手という息子の颯斗君(6)は「そばがおいしくて、上に乗っているネギも全部食べた」とうれしそうに話した。
同祭りは、内閣府の農漁村振興交付金を活用した事業の一環。市は北部地域の活性化を目的に北部13公民館と一緒に将来ビジョンを策定。それを基に北部3大まつり、畑おこし講座、ハーブ講習会など事業を展開し、19年度は事業最終年度にあたる。