昨年7月から建設工事が進められてきた(株)八重山食肉センター(代表取締役・中山義隆石垣市長)の新食肉加工施設落成式が20日午後、同施設で行われた。同施設は処理能力が大幅に向上、オンライン方式を採用したことにより一貫した食肉加工が可能となった。21日から本格的に供用される。
旧施設は1974年に整備された後増改築を繰り返し、老朽化が進んでいた。建築当初は豚のと畜が主流だったため、牛の処理能力に限界もあった。
新施設の整備には財団法人県畜産振興基金公社の離島畜産活性化整備事業を導入し、総事業費約24億7600万円。旧施設に隣接する市有地9070平方㍍で整備。建築面積3340平方㍍で鉄骨造2階建て。洗車場や車両消毒槽、排水処理施設も備えている。
大動物(牛・馬)、小動物(豚・ヤギ・イノブタ)のと畜解体処理や部分肉処理の施設を整備し、オンライン解体方式を採用。処理能力は1日当たり大動物20頭、小動物50頭。旧施設の使用も継続し、ヤギや病畜牛などの処理に活用する。
落成式では真栄里公民館伝統芸能保存会が獅子舞を披露した後、テープカット。中山市長は「ハサップ(HACAPP)対応施設が完備されることとなり、地域経済、畜産振興を図る上で大きな成果が期待される」とあいさつ。
この後、関係者を対象にした内覧会があり、処理過程ごとに区画分けされた真新しい施設を視察した。
式典前の内覧会ではJA石垣牛肥育部会が牛汁を無料でふるまい、大勢の家族連れでにぎわった。
同日夜には市内ホテルで記念祝賀会があり、工事に携わった15社に感謝状を贈った。