八重山高校(本成浩校長)の学校寮が4月上旬に完成し、男子20人、女子30人の計50人(定員は30人ずつの60人)が生活を始めている。5月中には落成式典も行う計画。生徒からは「お風呂が増えて使いやすい」「洗濯環境が前より良くなった」など喜びの声が上がっている。
同校によると、20日ごろから旧学校寮の解体準備が予定されていることから、完成まもない12、13日には引っ越し作業を行ったという。
県土木建築部施設建築課によると、新学校寮は延べ床面積935平方㍍(旧学校寮703平方㍍)で、鉄筋コンクリート造りの3階建て。
校内にあった旧学校寮は、2階の女子部屋の洗濯物が外部から見えてしまうことや、男子部屋が少なく、偏りがあることなどが問題点として挙がっていた。
新学校寮は八重山警察署南側の市有地に移転してプライバシーの問題を解消したほか、男女15部屋(2人部屋)ずつを均等に配置した。
また、エアコンも設置され、熱中症対策にも万全を期している。
2年生の南風原世奈さん(17)=与那国中出身=は「清潔感があり、お風呂がこれまでの4室から10室に増えて使いやすくなった。洗濯物も外に干せるようになり、うれしい」と話す一方、「収納が一つもないのがちょっと不便です」と不満を漏らした。
1週間ほど旧学校寮で寮生活を送ったという1年生の仲盛聡美さん(15)=浦添市立浦西中出身=は「以前は夜中や朝方に洗濯機を回している人もいたが、今は階ごとに洗濯機が男女別で置かれ、すぐできるようになった。大きな声で話すと近所迷惑になるので、その点が気になっている」と話した。