県内の自治体で初めて星をシンボルとする「市星」の制定に向けて、石垣市は6日、石垣島の星空に詳しい有識者らで構成する「石垣市の星選定委員会」(委員長・漢那政弘副市長、委員9人)を立ち上げて候補星の選定を開始した。委員からは八重山を代表する星座「南十字星」を推す意見が多かったが、選定委が複数の候補星を選考後、市民から意見を募って最終決定する方針を決めた。
市は昭和52年10月に市制施行30周年事業の一環として、市花「サキシマツツジ」、市木「ヤエヤマコクタン」、市魚「ハマフエフキ」、市蝶「オオゴマダラ」、市鳥「カンムリワシ」、市貝「クロチョウガイ」の六つを市のシンボルとして制定。今回の市星で七つ目となるが、委員によると自治体が星を制定するのは全国にも例がないという。
この日は委嘱状の交付後、八重山で観察可能な88星座中、84星座の紹介や天体と関連した民話が説明された。
選定する星については群星などを問わないことから、委員から「天の川」や、むりかぶしの愛称で親しまれている「すばる」などの意見もあり、2回目の協議で複数の候補星を決めることを確認。
協議は来年2月まで3回行い、市長への答申を経て3月議会に上程する計画だが、同7月10日の市制施行日に合わせた発表も想定して選定作業を進める。
委員長以外の委員は次の各氏。
▽副委員長=通事安夫(八重山星の会)▽委員=石垣繁(市史編集委員)、新崎善國(県立石垣青少年の家)、花山秀和(国立石垣島天文台)、友利始夫(伊原間中学校)、上野貴弘(星空ツーリズム㈱)、大得英信(市企画部)、大嵩久美子(市観光文化スポーツ局)