平得大俣への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票の条例制定を求める直接請求で、1万5135筆の署名簿を石垣市選挙管理委員会に提出している市住民投票を求める会の金城龍太郎代表らが6日、中山義隆市長の求めに応じて市役所で面談し、住民投票への思いを伝えた。中山市長は「当初は反対運動の延長線上のイメージがあったが、島に対する若者の純粋な思いが伝わった」と理解を示した。面談で「住民投票は実施される方向になると思う」と語り、記者団にも「議会の大勢として賛成の意見が多い気がする」との見方を示した。
金城代表は「住民の意思を表示すること。そのためにみんなで考えるきっかけになれば」などと住民投票の目的を説明した上で、今後の取り組みについて「運動の中で賛成、反対などいろんなネットワークができた。求める会が主催してさまざまなシンポジウムを開けたらと思う」と述べた。
賛否が割れる現状を「賛成側も反対側も、それぞれの不安を解消するような提案がない。賛成反対でぎくしゃくしている中で、若者として生きづらいし、楽しくない」と憂い、「お互い島にずっと住み続けるなら、互いが考えを認め合えるような場を設けたい」と語った。
中山市長は「賛成の人も署名したと聞いている。偏った運動でないところに共感し、署名に参加したと思う」「自衛隊問題に限らず、若い人がさまざまな課題に関心をもって行動することは良いこと」と取り組みを評価した。
一方、平得大俣に限定した住民投票の内容に対し「議会でも、大前提として石垣島自体への自衛隊配備がどうなのかという議論が出てくるのではないかと感じている」とした。
面談の冒頭、金城代表らメンバーが署名運動のテーマソング「話そうよ」を披露した。