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「アリバイづくり」 陸自配備計画防衛局説明会

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平得大俣への陸自配備阻止に向け「頑張ろう」と気勢を上げる4地区の住民ら=20日夕、開南地区

 平得大俣への陸上自衛隊配備計画をめぐり、開南(小林丙次館長)・於茂登(喜友名朝昭館長)・川原(大城潤一館長)・嵩田(高宮耕館長)の周辺4公民館は20日夕、配備予定地内の民有地で集会を開き、4地区住民を対象にした説明会を21日に開催すると通知している沖縄防衛局に「アリバイづくり」と抗議、不参加を表明した。住民ら約90人が集まった。21日の説明会では館長らが防衛局に声明を手渡した後、退席する。

 声明で4公民館は「この説明会は、着工を急ぐあまり、ごく一部の配備推進派住民を担ぎ出してのアリバイづくりに他ならないことは明白だ。地域への配慮が微塵(みじん)も感じられないばかりか、市民の分断をも顧みない無慈悲な姿勢」と批判した。

 予定地を視察した専門家が環境アセスの必要性を訴えていることにも触れ、「ミサイル基地の配備は、環境への影響や有事のリスクを考えたとき、決して予定地周辺だけの問題ではなく、全ての市民の生活や主要産業である観光業にも将来にわたり大きな影響が及ぶ問題」と指摘、「強引な計画の進め方を改め、環境アセスを厳格に行った上で多くの情報を明示することを求める」としている。

 嵩田の仲辻太郎副館長は「4地区限定の説明会に何の意味があるのか。於茂登山の水の神様のところに爆薬を置くのは、台所の火の神に殺虫剤を置くようなものだ」、於茂登の嶺井善副館長は「62年前、米軍基地に土地や家をとられた人を中心にマラリアを乗り越えて畑を切り開いてきた。これを後世に残すのが私たちの使命だ。絶対に合意のない強引な基地の配備は受け入れられない」などと声を上げ、川原の大城館長は「市と防衛省は事を進めているが、私たちは最後まで闘う」と力を込めた。

 19日に防衛省に手続き中止を要請した石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会の金城哲浩共同代表は「ゴルフ場は開発されているので着工は問題ないという話だった。予定地の一部で着工し、県の環境アセスを逃れようしていることがハッキリした」と報告した。

 参加した住民らは「まもろう市民の水源」「まもろう島の未来」「守ろう農地」「良識ある判断を」などと書いたプラカードを掲げた。


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