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本番さながら救難訓練 琉球水難救済会

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公益社団法人琉球水難救済会が西表上原救難所とマリンレジャー事業者を対象に行った救難訓練。想定でおぼれた人を海から救出し、陸へ運び上げる参加者=10日、西表島の住吉船揚場

 【西表】公益社団法人琉球水難救済会(淺野貞雄常務理事)は10日、中野わいわいホールと住吉船揚場で、西表上原救難所(大島佐喜子所長)の所員と西表島のマリンレジャー事業者を対象にしたダイビングやシュノーケリングの安全対策講習会と、自動体外式除細動器(AED)や心肺蘇生法の実施訓練を行った。

 講習会と訓練は、特定非営利活動法人(NPO法人)沖縄ライフセービング協会の豊見山明久理事長とNPO法人沖縄県ダイビング安全対策協議会の村田幸雄会長が講師を務め、約40人が参加した。

 午前中の講習会では、ダイビングやシュノーケリングの客に説明する注意点と救助方法、シュノーケリングの問題点などを確認。

 午後は実際に海に出て救助器具の使用方法について指導を行った。溺れた人を海から助け、車で搬送する間に心肺蘇生法を施す想定訓練もあった。

 淺野常務理事は「マリンレジャーは事故が起こる危険性と隣り合わせの世界。事故が発生した場合、最悪の結果を招かないよう、医者に引き継ぐまで命をつなぐことが大切だ」と強調。

 大島所長は「シーズン前のいい時期に開催できた。多くの人が参加し、プロとしての責任感や義務感など意識の高さがうかがえた。質の高い連携と適切な処置ができるようにするため、訓練は何回あってもよい。万一の際は迅速な処置をしたい」と話した。

 石垣海上保安部によると、管内で昨年1年間にマリンレジャー中に発生した水難事故は18件で、このうち9件が死亡事故だった。


県、月内に設計業務契約へ 新八重山病院建設

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老朽化が著しい県立八重山病院=10日午後。移転新築に向け、2014年度は設計業務が行われる

 新八重山病院建設事業の基本設計と実施設計の業務で、建設工事設計業務プロポーザル審査委員会(中山茂樹委員長、委員5人)は9日、提案のあった4業者から最優秀、次点の業者を選定したと発表した。県は最優秀業者と調整を行い、順調にいけば今月中に契約する。基本設計は10月末、実施設計は2015年3月末までにそれぞれ終わる見通しで、15年度から旧石垣空港跡地で着工し、17年度内の開院を目指す。

 審査委は、最優秀業者の提案について▽八重山の地理・気候・景観への配慮▽西日の遮熱を意図した病棟の配置▽風向きに考慮した玄関の位置とデザイン▽外来と診療部門のゾーニング―などを評価、「自然環境と建築計画への配慮が十分検討された上で、コンパクトな構成となっており、実現性を感じさせる」とした。

 外国人旅行者の増加に伴って懸念される感染症への対応や、八重山の伝統文化を生かした治癒的環境の構築などの試みも、審査員の関心を集めたという。

 審査委は、今後の設計業務について「コストに配慮しつつ、八重山らしい外観デザイン、多くの患者を包む豊かな玄関ホールやエントランスの実現などに配慮してもらいたい」と要望した。

 審査委員を務めた八重山の医療を守る郡民の会の宮平康弘会長は「八重山の風土などを理解している業者だった。新しい時代、新しい視点で設計に取り組んでもらいたい。設計業務が順調に進めば次のステップにつながる」と期待した。

 現病院は東棟が1980年3月、西棟が84年3月に建築された。コンクリートのはく離や給湯管破裂、発電機の不具合など老朽化が著しい。

 審査結果は最優秀者に㈱伊藤喜三郎建築研究所・(有)外間建築設計JV、次点者に㈱日本設計・㈱総合計画設計事務所JV。

八重山の郷土芸能も披露 東京琉球舞踊協会が公演

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八重山舞踊なども演じられた東京琉球舞踊協会の第6回公演「翔舞Ⅵ」

 【東京】東京琉球舞踊協会(川口喜代子会長)の第6回公演で、八重山舞踊も演じられる「翔舞Ⅵ」が5日、東京国立劇場小劇場で開かれた。会場には沖縄の芸能を愛する多くの人々が詰め掛け、多彩な芸能を堪能した。

 同協会は2002年に、在京八会派の舞踊家らで旗揚げ。沖縄の文化遺産である琉球舞踊の継承と発展を目的に、流派を超えて2年に1度の目標で公演を開催している。

 現在は、「鷲ぬ鳥節」や「黒島口説」といった八重山の芸能も演じながら、加盟は15団体にまで広がった。毎回、洗練された舞台が好評を博している。

 昼夜2回の公演は、それぞれ2部構成。昼の部は、各研究所の門下生らが研さんの成果を発表し、夜の部では、師匠たちの華麗な舞が披露された。

 うち、八重山民俗舞踊七峰会(吉浜久枝会主)は、「あやかり節」や「デンサー節」、「空手の鳩間節」といっためずらしい演目も披露した。

 琉舞の「かせかけ」、八重山の「綛掛」(かしかき)の対比も演じられ、八重山を代表する叙情歌「とぅばらーま」も舞踊で披露されるなど、会場からは味わい深い芸の数々に大きな拍手が寄せられた。(黒島安央通信員)

ミッション「マンタ遭遇率を改善せよ」 ダイビング協会が委員会発足

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遭遇率低下の改善が課題となっているマンタ(ダイビングセンター・シーバット提供)

 ダイビングスポットにおけるマンタとの遭遇率低下に歯止めをかけようと、八重山ダイビング協会(園田真会長、96業者)は9日、マンタ保全委員会を発足させた。同協会によると、マンタの人気ポイントでは近年、マンタと遭遇できないケースが目立ち始めている。この日の委員会では、マンタとの遭遇率がほぼ100%だった状態に戻すことを目標にポイントの利用を調整していくため、ルール・規制をつくって周知徹底を図るとともにダイビングショップの新人向け講習会なども開いていくことを確認した。

 石西礁湖ではマンタがホバリングを好む「根」と呼ばれるサンゴ群集のある「マンタスクランブル」と「マンタシティ」の2カ所のスポットでマンタとの遭遇率が高いが、4、5年ほど前から遭遇率が低下しているという。

 同委員会は同日夜、環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開かれ、同協会の有志ら20人が出席。会長には野底聡さんを選んだ。

 会合では、遭遇率を上げる方策として、ポイントを利用しない期間の設定や新たなポイントの開拓などの意見が出された。「ダイビングの利用とシュノーケルの利用を分けた方がいい。水中にダイバーがいるときに、水面でシュノーケリングをすると、マンタも嫌がる」との指摘も出た。

 同協会に加盟していない業者への対応についても意見交換し、「現状でもルールはあってないようなもの。非加盟の人たちにルールを守れとは言えない」との声が出た。

文科省の出方待つ 是正要求に竹富町教委

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竹富町教育委員会臨時会を終え、記者団の質問に応じる大田綾子委員長と慶田盛安三教育長=10日夜、町役場前

 竹富町教育委員会(慶田盛安三教育長、4人)は下村博文文部科学相から是正要求を受けている件で10日午後、臨時会を開き、今後の対応について協議した。弁護士を交えた学習会も行い、意見交換したが、臨時会終了後、大田綾子委員長は「結論はまだ出ていない」と述べ、この日は明確な方針を示さなかった。町教委は3月定例会で是正要求に応じない方針を示していることから、11日に期限を迎える国地方係争処理委員会への申し出を行わず、違法確認訴訟提起を含めた国の対応を待つ見込み。

 町が地区協議会の答申と異なる中学公民教科書を使用していることで、下村文科相は3月14日に同一教科書の採択を義務付けた教科書無償措置法に違反しているとして、地方自治法に基づく是正要求を行った。

 国が市町村に直接要求するのは初めてで、是正要求を受けた自治体は改善する義務を負うが、国地方係争処理委員会に審査を申し出ることも可能。是正要求に従わないまま、同処理委員会に審査を申し出なかった場合、国は違法確認訴訟を提起できる。

 このため、町教委は同処理委員会への申し出や是正措置への対応、改正教科書無償措置法について臨時会で協議した。同日夜、大田委員長は報道陣に「あすの朝、結論を出してそれに基づいて会見したい」と述べた。

 町教委は3月定例会で是正要求に従わない方針を確認。2014年度分の教科書配布も終えており、同委員会への審査申し出を行わず、国の対応を待つ見込み。

  ◇    ◇

 竹富町教委は11年夏、石垣市と与那国町の3市町でつくる八重山地区協議会が答申した育鵬社版ではなく、東京書籍版を独自に採択。無償措置の対象外とされたため、12年度から有志が寄贈した東京書籍版を生徒に配布している。

 文科省が繰り返し指導したのに対し、竹富町教委は「地方教育行政法では教科書の採択権は市町村教委にある」として従わなかった。同省は昨年10月、県教委に町教委への是正要求を指示したが、県教委は「現場に混乱は起きていない」などとして現在も要求していない。

パパラッチ?

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 ▽…文部科学相からの是正要求に対して国地方係争処理委員会への申し出期限を迎えたことで注目が集まった竹富町教育委員会。今後の対応を発表する会見には20人以上の報道陣が詰めかけ、委員からは「パパラッチのような…」「今日をもって、記者会見にサヨナラできれば」と本音も。

 ▽…カボチャの出荷がピークを迎えている。今期は150㌧を超える見通し。出来も良く、高値で取引されており、生産者からは喜びの声。しかし、依然としてキジやクジャクによる食害が多く、「一生懸命に育てた作物が食い荒らされるのはつらい」と話す農家も。駆除は行われてはいるものの、生産者の不満は解消されていない。

 ▽…国立公園海域公園地区に指定されている石垣島の九つの海面では、生き物を守るため「捕獲禁止」の決まりが設けられている。しかし、地域住民やビーチを見守るボランティアは「捕獲が相次いでいる」と話す。環境省石垣自然保護官事務所は「指定区域外での捕獲は問題ない」との判断だが、モラルは必要。マリンレジャーはこれからが本番。地元では周知徹底を独自で呼びかける動きも。

卒業や新入学シーズンを彩る県花「デイゴ」…

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 卒業や新入学シーズンを彩る県花「デイゴ」が、今年はいつにも増して色鮮やかに咲き、南国らしい深紅の花が道行く人たちの目を楽しませている。竹富島では4日夜、県内でも珍しいデイゴまつりを開き、見事復活したデイゴの花見会を楽しんだ▼2005年に外来害虫ヒメコバチの被害が初確認されて数年で、デイゴは全県的に絶滅の危機に直面。本紙は09年2月、沖縄のシンボルをこのまま消滅させていいのかと警鐘を鳴らした▼これに翌年、早速応えたのが竹富公民館とNPO花と緑の石垣島だった。高額な駆除剤購入のため竹富公民館は全国にカンパを募り、NPOは市の助成のほか民間に寄付を募って“再生”事業をスタート、見事今によみがえらせた▼石垣市では過去にも絶滅の危機にあった「市蝶」のオオゴマダラを、市民有志が食草のホウライカガミ植栽運動でよみがえらせた。いずれも住民運動の結果だ▼しかしもう一つの沖縄の絶滅危惧種「方言」は、薬剤や食草のような“特効薬”がなく、新聞・テレビも動員した県挙げての取り組みもなかなかというのが現状だ▼八重山も各字で「方言名人」を認定、同名人を講師に塾を開設するなど役所が本気にならないと難しい。先日講座を開いた青年会のアンガマなど行事に狙いを定めるのも一つの方法だ。(上地義男)

公園のさらなる利活用を

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 春たけなわである。野や山には、テッポウユリが白い花を咲かせ、センダンがうす紫の花を着けるなど花々が咲き乱れ、若葉がきらきらと輝きながら顔を出す美しい季節の到来だ。

 学校では新学期が始まり、子どもたちの元気な声が青空に吸い込まれていく。八重山郡内の小中高校では、去る4日7日から9日までの3日間、入学式が行われた。このうち、八重山高校、八重山農林高校、八重山商工高校の3高校では「希望と期待を胸に」494人の入学式が開催された。(本紙4月8日)

 また、各職場でも人事異動や新規採用等でフレッシュな顔ぶれがそろい、もの皆生き生きと動きだす心弾む季節である。

 近年は、自然をより身近に感じるライフスタイルがすっかり定着しているようであり、春の陽気に誘われ、花と新緑に囲まれた野山の散策によって自然との触れ合いを楽しむ家族連れが増えている。

 

■地域の資源を再認識

 新石垣空港が開港し、国内、海外からの入域観光客が大幅に増加しており、観光客100万人時代も現実味を帯びてきた。八重山を訪れる多くの人々が美しい自然景観、温暖な気候、歌三線、踊りなどの芸能文化、祭事、伝統工芸品などに魅了されている。

 2011年1月に策定された「沖縄県景観形成基本計画」には、「沖縄の豊かな自然環境や独自の歴史、伝統文化やホスピタリティあふれる県民性などを今後も守り、将来の世代に引き継いでいくためには、県民一人一人が沖縄固有の自然、歴史、文化、暮らしなど地域の資源を再認識し、意識の共有化を図り、地域の中にその活動の輪を広げていく風景づくりの取り組みを着実に育てていく必要があります」と的確に述べられており、県、市町村、NPO、事業者、県民等が協働していく姿勢が強調されている。

 まさにその通りである。この基本計画の精神を絵に描いた餅(画餅)にしないためにも、県は当然のこと、石垣市、竹富町、与那国町3市町行政の役割は大きいし、責任も重大である。

 

■公園施設の有効活用を

 八重山各地には、川平風致公園や観音堂歴史公園など、規模の大小を問わず多くの個性的な公園が整備されていて日頃の散策や学習の場として、また、スポーツを楽しみイベントを開催する場として人々に親しまれている。

 中でも市街地北方に位置し、およそ230㍍の標高の森林400㌶に及ぶバンナ公園は、規模が大きく「自然観察広場」「ふれあい子どもの広場」「蝶園」などが整備されており、地域の人々はもとより、観光客をさらに誘致するイベントなどを積極的に展開する必要があるのではないか。

 また、わが国でも最大規模の海域公園地区を持つ「西表石垣国立公園」は、西表島、石垣島および鳩間島や波照間島など周辺の島々や石西礁湖と呼ばれる海域のきわめて美しい公園として知られており、自然保護に十分留意しつつも適正な利活用に努める必要があろう。

 これからの公園施設は、住民や観光客の皆さんにもっと親しまれる魅力ある施設づくり、親しまれる管理運営に工夫し、地域性を重んじた公園の整備と活用が強く求められている。住民と行政機関が率直で活発な意志の疎通を図りながら、公園の整備と生き生きとした利活用を進めていく努力が求められよう。


八重山から4人が警察功労

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 内閣府は警察官や消防士など危険性の高い業務に尽力した個人を対象にした「第22回危険業務従事者叙勲」の受章者を発表した。八重山関係はいずれも警察功労で、當山安博さん(71)=石垣市大浜=、伊是名克則さん(70)=同白保=、東太田浩さん(71)=同宮良=が瑞宝双光章、大島達男さん(70)=同白保=が瑞宝単光章。県内では、40人の受章が決まった。

 全国では3630人が受章。職業別は▽警察官=1840人▽消防士=632人▽刑務官等=139人▽海上保安官=84人▽自衛官が935人。

 危険業務従事者叙勲は、2003年の栄典制度改正に伴い創設。春秋の叙勲とは別に危険業務に従事した人を選考して内閣府が年2回発表している。

 

【瑞宝双光章】

 立件へ図書館通い

■東太田浩(ひがしおおた・ひろし)さん(71)

 禁止薬物の取り締まりや経済犯罪などを中心に33年間、警察業務に尽力。

 タクシー運転手や八重山製糖(現在の石垣島製糖)での勤務を経て、26歳で警察学校に入学した遅咲きの警察官。

 思い出深いのは県警本部捜査2課時代。バブル期には詐欺などの知能犯に対応した。「どうすれば立件できるか、毎日図書館で勉強したこともある」とのエピソードに勤勉さがにじむ。

 「妻や仲間の支え、先輩たちの指導で頑張ってこられた。(受章は)とてもうれしい」と話す。

 石垣市宮良出身。宮良在住。八重山農林高校卒業。1967年採用。2002年退職。元警視。

 

 発砲され、九死に一生

■當山安博さん(とうやま・やすひろ)さん(71)

 警備畑を中心に39年余、警察官業務に力を尽くした。糸満警察署長時代には九州・沖縄サミットを経験し「万全の態勢で無事に乗り越え、安心した」と振り返った。

 機動捜査隊時代には、コザ市内で拳銃の発砲音を聞き、現場に急行。逃走中の挙動不審の少年にいきなり発砲され、九死に一生を得た経験がある。

 受章には「非常に光栄。これも家族や上司、後輩のおかげと感謝している。賞に恥じないよう今後もがんばりたい」と述べた。

 石垣市大浜出身。沖縄市在住。八重山農林高校卒。1962年採用。2002年退職。元警視正。

 

 石垣の上で張り込み

■伊是名克則(いぜな・かつのり)さん(70)

 2003年の定年退職まで、41年間にわたって刑事関係を中心とした業務に尽力した。

 那覇市西武門交番を振り出しに、県警本部などで刑事課に勤務。殺人事件や外国人犯罪などに携わった。

 刑事課では、張り込みでガジュマルや石垣の上に陣取ったり、知り合いを逮捕したりもした。「つらいこともあったが、事件が解決できた時はうれしかった」とかみしめる。

 受章には「地道な積み重ねがつながっただけ。特別なことはしていない」と控えめ。

 石垣市白保出身。白保在住。八重山農林高校卒業。1962年採用。元警視。

 

 

【瑞宝単光章】

 捜査畑一筋、難事件で活躍

■大島達男さん(おおしま・たつお)さん(70)

 「島の駐在さんになりたい」との思いから警察官を志した。採用以来捜査畑一筋、主に暴力団抗争など対策業務に精励した。糸満での死体なき殺人事件、国頭山中での暴力団殺人事件などで逮捕した犯人を自供させた。

 拳銃摘発でも力を発揮するなど地域の治安維持に尽力。「困っている人を助けたいとの思いが強かった。人と地域のために力になれて良かった」と警察人生を振り返った。

 受章に「叙勲は大きな賞。私のような人がもらっていいのでしょうか」と謙遜した。

 石垣市白保出身。那覇市在住。八重山農林高校卒。1966年採用。2004年退職。元警視。

カボチャ出荷がピーク 農家ホクホク、本土で高値

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4月に入りカボチャの出荷がピークを迎え、仕分けや箱詰め作業に追われる人たち=11日午前、JA集出荷場

 本土向けのカボチャの出荷が今月に入ってピークを迎えている。出荷先の東京青果や東京シティーなどでは、例年より高値で取引されていることから、生産者は「去年よりも出来がいいので、高く売れてうれしい」とえびす顔だ。

 JA八重山地区営農振興センターによると、今期の作柄は昨年末の日照不足と雨により生育の遅れが見られたが、年明けから好天が続き、着果・肥大も良好。今期の目標は142㌧だったが、最終的には150㌧を超える見通し。11日までに121㌧を出荷した。

 品種は「こふき」と「ほっとけくりたん」。石垣市と西表島で合わせて48人の農家が21.2㌶で栽培している。

 石垣島カボチャ生産部会の兼濵秀雄会長は「生産者の技術が向上し、天候にも恵まれているのでよく育っている。今後は生産農家や作付面積も広げていきたい」と話した。

 石垣市磯辺のJA集出荷場では連日、収穫したカボチャを農家が搬入し、選果機でサイズ別に仕分けしたカボチャを職員らが箱詰めする作業に追われている。

「ニモを捕らないで」 西表石垣国立公園

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カクレクマノミ(石垣島周辺で撮影、マリンハウスJAM提供)

 西表石垣国立公園海域公園地区内で捕獲が規制されている「海の指定動物」の乱獲が米原ビーチで相次ぎ、同地区付近の住民や関係者からは、生態系に与える影響や捕獲者の増加を懸念する声が挙がっている。10日には同ビーチでクマノミを捕っていた男性が環境省石垣自然保護官事務所から厳重注意を受けるケースも発生。ボランティアで見回りを行っている米原地区の花城康志さん(50)は「海の生き物は観光資源。捕獲禁止という情報が、訪れる人々に周知されていない」と話し、行政側が周知徹底に取り組むよう求めている。

 

■捕獲目的で来島

 花城さんは10日午後の見回りで、網を持ってビーチ内の海に入る男性1人を見つけた。花城さんによると、男性は捕獲目的で県外から訪れており、透明なペットボトルの中にクマノミを2匹入れて持っていた。

 花城さんは石垣海上保安部と環境省石垣自然保護官事務所に通報。

 同事務所の若松徹上席自然保護官は「今回捕獲していた男性には厳重注意を行い、魚も元に戻した。海域公園地区での指定動物の捕獲禁止の看板を石垣市と協力して設置したい」と話す。

 

■高値で売買

 花城さんは一昨年、ビーチ内で指定動物を捕獲しないよう呼びかける看板を独自に製作。しかし、「(看板の)効果はない。今年、分かっているだけで4件の被害が発生している。どうしようもない」と憤っている。

 花城さんによると、石垣島の海やビーチで捕った魚をインターネットを使って個人販売する人が増加。観賞用として人気のある「カクレクマノミ」は高値で売買され、5匹で9000円もするケースもあるという。

 花城さんは「行政や関係機関が看板を設置し、捕獲禁止という情報が誰にでも分かるようにしてほしい」と話す。

 【メモ】2007年8月1日、旧西表国立公園に石垣島の一部が編入されて西表石垣国立公園となった。石垣島内には海域公園として平野、平久保、明石、玉取崎、川平石崎、米原プカピー、米原、御神崎、白保の海面が指定された。

 同地域内では魚類、サンゴ類、イソギンチャク類、爬虫(はちゅう)類の捕獲が自然公園法で禁止され、その数は280種余り。罰則者には6カ月以下の懲役、または、50万円以下の罰金が科せられる。

町単独の教科書採択を要望 竹富町教育委員会

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竹富町単独の教科書採択を要望することを発表した慶田盛安三教育長=11日午前、石垣港離島ターミナル

 文部科学相から是正要求を受け、国地方係争処理委員会への申し出期限を迎えた竹富町教育委員会(慶田盛安三教育長、4人)は11日、従来通り是正要求に従わず、同処理委員会への不服申し立ても行わない方針を示した。9日に成立した改正教科書無償措置法については慶田盛教育長が「地域に合った教材を選べることは教育にとって非常に恵まれたことになる」と述べ、町単独の教科書採択を県教委に要望していく考えを示した。同日午前、石垣港離島ターミナルで町教委が会見し、発表した。

 会見で慶田盛教育長は改正教科書無償措置法について「採択地区を小規模化していくことは学校現場、子どもたちにとって素晴らしいことだ」と述べ、町単独の教科書採択を県教委に要望する考えを示した。

 大田綾子委員長も「採択地区の問題が解決されれば今の問題は消えるのではないかと期待している」と歓迎。竹盛洋一委員は「(協議会の組織・運営は)政令によって変わってくるので、中身を判断してのことになる」と慎重な見解を示した上で「町単独での採択は県や文科省にとっても軟着陸できるのではないかと思っている」と期待感を示した。

 採択地区分割の是非を判断する県教委は、「町教委の意見を尊重しつつ、総合的に判断したい」とコメントを発表した。県教委は県内全市町村に採択地区分割に関するアンケートを行っており、結果を踏まえて対応を協議する。また、同処理委員会への申し出を行わない理由について大田委員長は「教育に携わる者として教育現場を混乱させたくない。申し出をした場合、予想できない仕事が覆いかぶさってくるのではないかということも理由に入っている」と説明した。

ケータイ電話を見ながら歩く人が増えた…

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 ケータイ電話を見ながら歩く人が増えた▼未知の土地で目的地を探すために地図を表示しておき、時どき確認するような使い方ならいいが、ずっと画面を見つめたまま歩んでいる人もいて、ぶつからなければいいがと傍らで見ている方がかえって気になり落ち着かない▼先日、知人が空港発のバスで隣り合わせた若者グループについてこんな話を聞かせてくれた。そのグループは、バスに乗り込むやケータイを取り出し、八重山そばを食べるならどこがいいか、居酒屋はどこへ行こうかなどの検索、情報交換に忙しく、車窓から見える南の島の景観には、とんと無頓着だった▼走りだしたらすぐ見えるサンゴ礁の海、澄み切った空、ヤラボ並木、白保小学校のデイゴなど島特有の景観が続くのにもったいない。とうとう彼らは、ターミナルまでケータイから目を離すことがなかった▼翌日、そのグループと市役所前のそば屋で遭遇した。店内でも、ケータイ情報で盛り上がっていた。そばが運ばれて来るや、やはりケータイで写真を撮り、そのあと一斉に箸を進めて、異口同音に「おっ!ウマ(おいしい)」▼店には悪いが、こんなケータイ依存の旅でいいのかなと憂えていたら、一人が役所のデイゴに気づいたようで、あの赤い花の木は何というのですかと尋ねてきた。(仲間清隆)

新工場の落札祈るのみ

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 ▽…新工場の入札不調で着工予定も決まらない中、解体工事がほぼ完了している西表糖業の旧製糖工場。当初は12月から操業できる予定だったが、3月の入札不調で年内操業も危うい状態で地元の農家も今後の展開が気がかりな様子。5月の入札と工事が順調に進むことを願うばかり。

▽…八重山の特産品の一つ「八重山かまぼこ」は原材料のすり身と油が消費増税の影響で価格が高騰し、市内のかまぼこ業者の経営を圧迫している。業者と消費者ともに今後のかまぼこの行く末に不安を抱いている。ある男性は「八重山かまぼこは地元が誇る特産品。増税につぶされないでほしい」と八重山かまぼこにエール。

 ▽…八重山アーチェリー協会の一般向けの説明会が開かれ、年間計画などが紹介された。説明会には協会設立を待ち望んでいた高那航太郎君(石垣第二中3年)の姿も。アーチェリー体験教室から2年間、独自で工夫しながら練習を続けてきたという。これだけアーチェリーに強い思いがあるのならば、本格的な指導を受けることで、さらなる技術向上が期待できそう。

西表ミュージックフェスタ始まる

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会場を盛り上げた「ケンヤ マルセイユ オーケストラ」=12日午後、町離島振興総合センター横広場

 【西表】西表ミュージックフェスティバル2014(主催・IMFプロジェクトチーム、共催・竹富町商工会青年部)が12日午後、西表島大原の町離島振興総合センター横広場を主会場に始まった。会場には大勢の住民や観光客などが訪れ、多彩なイベントを思い思いに楽しんだ。同フェスタは13日までの2日間、音楽ステージやフリーマーケットなどが催される。

 同フェスタはサトウキビの収穫を終えた時期に地域活性化を図ろうと若者を中心に開かれてきた文化交流イベント。今年で11年目を迎える。

 初日はミニランプ(スケートボード台)を使ったスケボー教室やDJ体験、フリーマーケット、飲食ブースなどが設けられ、地域住民や観光客がフェスタを楽しんだ。

 ステージでは「ケンヤ マルセイユ オーケストラ」や「すきま風邪(笑)」「Yoshitoo!!」がライブを披露。昨年に続いて行われた黒糖スイーツ選手権やカレーうどんの早食い競争なども会場を盛り上げた。

 同プロジェクトチームの新井広さんは「屋外で好きな音楽を楽しみながら、いろいろなイベントを融合して若者も楽しめるフェスタにしていきたい」と話した。

 13日はミニサッカー大会や島ぞうり飛ばし大会をはじめ、音楽ステージでは「白浜歌劇団」や「SIDE−SIDE」なども出演する。


子牛価格50万超の高値 八重山家畜4月セリ

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八重山家畜市場2014年4月子牛価格

 八重山家畜市場の4月のセリが11、12の両日、同市場で開かれ、子牛(黒毛和種)の平均価格は前月を2万1866円上回る50万5244円の高値を付けた。2日間で718頭が取引され、販売総額は3億4253万円だった。

 子牛の平均価格は雄が53万2212円、雌は46万9646円。

 最高価格は雄子牛が78万4080円(12日)、系統は父・美津百合、祖父・安福久。雌は61万4520円(同)で系統は父・美津照重、祖父・安福久だった。

かまぼこ店悲鳴 原材料高騰で業者に打撃

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消費増税の影響で原材料が値上がり、かまぼこ業者に打撃を与えている=12日午後、かみやーき小かまぼこ店

 消費税率が8%に引き上げられてあすで2週間になるが、石垣市内のかまぼこ店では増税で原材料の「すり身」と油が値上がりし、やむなく商品を値上げした業者も。消費者からは「仕方ないが、値上げは残念」と不満の声も聞かれる。

 かまぼこ店によると、今回の増税で単品やセット商品の価格を10円から90円値上げしたが、常連客から「高くなった」と指摘の声。現在、価格が据え置かれている地元業者から仕入れているすり身も今後、値上げが見込まれ、ダブルパンチという。

 従業員の一人は「原材料が今後、どれくらい値上がりするのか分からないので不安。増税の影響で売り上げは減っていないが、10%になった時が怖い。量を少なくするかもしれない」と話す。

 他の業者は「価格は据え置きで業界の動向を注視している。原材料の魚のすり身と食用油メーカーは単価を徐々に上げている状況なので、10%になれば値上げするか量を減らすかになるだろう」と述べた。

 かまぼこを購入した女性(64)は「値上げは消費者にとって大変だが仕方ない。量り売りで買うときは以前より量が少ないので寂しい」と話した。

旧工場、間もなく解体終了 西表糖業

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解体工事がほぼ終わっている西表糖業の旧製糖工場跡地=12日午後

 【西表】西表糖業の工場解体作業が急ピッチで進められており、今月中旬には作業が終わりそうだ。同工場に代わって町が整備する西表製糖工場(含みつ製造)の新築工事は、3月末の入札が不調に終わった後、5月にあらためて入札を行うことになっている。この再入札も不調となった場合、2014〜15年期操業に影響が出るとみられており、その成否に関心が集まりそうだ。

 町内の製糖工場整備では、波照間製糖工場が1月18日の操業開始後、プラント機械の調整が必要となったことで操業に影響が出ている。一方、西表製糖工場の建設をめぐっては、3月に行われた同工事の入札で工区を二つに分けたことから参加企業が辞退した経緯がある。

 製糖工場の操業体制が整わない場合、操業に影響が出ることから、5月にあらためて行われる同工場の入札が順調に進むかどうか関係者の関心を集めている。

 町農林水産課によると、敷地面積1万1949平方㍍に鉄骨2階建て、延べ床面積約3489平方㍍の工場を整備。1日当たりの処理能力は旧工場の80㌧から100㌧に向上する見込み。

 設計・管理、プラント関連の機械器具設置工事はすでに入札・受注を終えている。

 3月の入札が順調にいった場合、4月中旬着工、11月下旬ごろ完成の予定だったが、入札の遅れにより、最短でも5月着工、12月完成にずれ込む見通し。

 野底忠課長は「操業に影響のないようにしっかりと相手方を見つけて、早めに契約できるように取り組みたい」と話している。

 西表東部地区では原料1万㌧を目標に設定。西表糖業西表事業所の立津政順特命参与は「原料1万㌧、操業期間100日を目標にしている。12月中に試運転まで行いたい。5月の入札をぜひクリアして順調に工事が進むことを願っている」と期待した。

3周年大感謝祭盛況 ゆらてぃく市場

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ミカンの袋詰めに夢中になる買い物客ら=12日午前、JAファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」

 オープンから3周年を迎えたJAファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」(幸喜英信店長)は12日、「3周年大感謝祭」を同市場で開催し、大勢の買い物客でにぎわった。13日まで開かれる。

 会場では、ミカンの詰め放題やイチゴの特売、米1年分など豪華賞品が当たる大抽選会など各種イベントが催され、店員の威勢のよいかけ声が響く中、買い物客は目当ての品物を求めて店内を回り、気に入った野菜などを買い求めていた。

 午前11時から行われたミカンの詰め放題コーナーでは、我先にと買い物客が押しよせ、袋いっぱいにミカンを詰め込む光景が広がった。

 家族連れで新川から来店した鈴木京子さん(42)は「新鮮なものがたくさん買えるのでうれしい」と上機嫌。

 長野県から観光で訪れた岡本秀平さん(30)は「地元のものが安く買えると聞いた。お土産でパインを買いたい」と話した。

 幸喜店長は「3周年の感謝を込めての特売。地元が元気になるよう、本当の地産地消を目指していきたい」と意気込んだ。

 ゆらてぃく市場は、徹底した「地産地消」や少量多品目生産への取り組みが奏功し、前年度の売り上げが6億円を超えた。新空港の開港効果を期待し、夏場は観光客の来店増を見込んでいる。

日赤活動への理解必要

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 ▽…2013年度社資実績などが発表された14年度日本赤十字社県支部の八重山地区分区長会議。竹富町は目標額を達成しているが、石垣市と与那国町は目標額を大幅に下回った。日ごろは接する機会の少ない日赤だが、災害時における活動は高く評価されている。日赤では14年度も東日本大震災への復興支援継続を決めており、市民の善意が必要。

 ▽…元殿さまキングスのボーカルで演歌歌手の宮路オサムさんの歌謡ショーが13日昼夜2回開かれ、ファンを楽しませた。その一方で、出演者が歌っている最中におしゃべりする観客も。歌の音量が大きいため、私語もそれに負けまいとトーンアップ。これには周りの観客も迷惑そうだったが気づかない。ステージマナーを知ってもらいたいもの。

 ▽…川平湾に14日導入された川平マリンサービスの電気推進船に乗ってみた。黒煙がなく、エンジン音も静かで気持ちよい。音で魚を驚かすこともなく、逃げないという。船長はマイクを使って案内をするが、高嶺良晴社長によると、船内は船長の息の音が聞こえるくらい静か。「EV船の船長はつぶやきもできなくなる」とデメリット?も紹介していた。

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